KNTは譲れない

好きな漫画のことを書いていたら、急に思いついたネタ。
懐かしいわ~。
でもぜんぜんはまり役ではないので、期待せずに読んでください。



KNTは譲れない



ここは、都内にある某体育館

キュ、キュキュッ…キュッ

バッシュの音が体育館に響く。まるでイルカの群れがいるみたいだ。

「チェック!チェック!」

ダムッ!ダダダ・・・、ダンッ!

「ヨシユキ!」
「行っけー!!」
「よし!せーの!」

『アタ~~~ック!!』

ふわりと長身の男が宙に舞う。

“トンッ… ファサッ…”


リングに吸い込まれるように、入っていったボール。
長身の男が、軽やかに地面に着地した。

「アタックと見せかけて、フェイント?」

くるりと振り向いてニヤリとする、長身の男の名は…

「いっちど~さん!久しぶりでもできた~!!」

“ヨシユキ”と呼ばれた女の子が、大きな身体に飛びついた。



***


『―――カーット!!-――はい、OKでーす!』

蓮が心配そうにモニターを覗き込む。

「すみません、アタックのタイミングがずれました…。リテイクですか?」
「ん~~いや、これはこれでいんじゃね?一堂和彦の、ちゃらんぽらんなところが出ているから。だけど、念のため、休憩してからもう一度やって見ようか。」

「はい。」

新開は、突然のアドリブフェイントでも、ご満悦だ。

「しかし…、京子はバスケット出来たんだな。これが一番意外だったよ。」

「えへ…ありがとうございます。体育の授業でしかしたことが無かったので、心配だったんですけど、敦賀さんに参考になるからって、ビデオを見せたいただいたおかげです。」

「…ふぅ~ん。どこで見たの?」

新開は、ニヤニヤしながらキョーコを見た。

「え…、事務所ですよ?ラブミー部の部室で一緒に…。」

入れ替わりで蓮を見ると、“何か?”といったように、首をかしげる。

(おいおい、まだそんなところでもたついてるんだ。)

新開は複雑な表情で、息を吐いた。


映画『MVPは譲れない』の撮影の最中、借り切った体育館の中ではプロバスケ・プレイヤーの皆さんが、撮影に協力してくださっていた。
背が高くて、いかつい面々の中にあっても、遜色ない体形を誇る、人気俳優、敦賀蓮。
バスケットはした事がないといっていたのだが、そこはご謙遜。
ほんの短時間の練習で様になるほどの、ボールコントロールやフットワークは流石としか言いようがなく、プロのバスケプレイヤーの皆さんも感心したほどだった。

場面設定も、蓮が扮する一堂和彦と新島美雪が社会人になってからのお話なので、原作の高校時代のような、俺様な和彦の雰囲気は少し薄れ、蓮も役作りはしやすそうだった。

バスケットシーンも、さほど多く出てくるわけではなく、恋愛ラブコメディーに仕上げる予定で、この体育館で撮れるカットは全て撮っておく手筈になっている。


休憩中だというのに、元気にボールにまとわりついて、遊び始めたキョーコとスタッフたちを遠目に見ながら、新開はちらりと蓮を見た。


「しかしなあ~…、まさかお前がこの話に乗ってくるとは思わなかったよ。」

「なぜですか?」

「俺は、村雨泰来でもいいっちゃ、いいかと思ってたから。…おい、不機嫌になるなよ。」

「まあ、確かに俺の役柄じゃありませんよね。」

「まあな~。確かにお前と京子のバスケセンスも分かったから、宝モン掘り当てた気分だけどな。」

「ありがとうございます。損はさせませんよ。」

「しかし…、お前も…本当に苦労するよなあ…、一号相手だと…。」

「クスクス…これくらいは苦労のうちには入りませんよ。」

「あぁ、京子は凄いな。ホラ、皆巻き込んで、始めたぞ。」

「本当ですよね。全く人の気も知らないで…。ちょっと失礼します。」


そうなのだ。
何が悲しゅうて、キョーコ扮するヨシユキと村雨の一堂和彦の結婚式シーンを、指を咥えて見なくてはならないのか?
そんなことなら、たとえ苦労があるとしても、自分が演じたほうがいいに決まっている。

どんなに社に殺人的スケジュールになるからやめてくれと言われようと、事務所の力だ何だと言われようとも、オーディションまで受けたのだ。

今だって、キョーコの周りには馬の骨がわらわらと群がる。きゃっきゃと楽しそうに笑うキョーコに釘付けなのは、プロバスケの選手でさえ、例外ではない。



真っ直ぐにコートに駆け寄るその姿は、相変わらず、ヘタレな上になりふり構わない敦賀蓮。
そんな蓮の姿を見て、新開はこっそり社を呼ぶ。

「社さん、アイツ…いつまでこんな感じ?」

「いや…、まずいとは思うんですけど。いつまでなんでしょう?最近どんどん酷くなる…。」

「だよね。アレじゃ“抱かれたい男No1”じゃなくて、“抱けない男No1”に相応しいかもなんて思ったりして…。」

「はぁ…ごもっとも。」

「器用な割に不憫な奴…。」



キョーコの姿を見て、無意識に蕩けるような笑みを漏らしていることにも、本人は気付いていない。超人気俳優であるはずの敦賀蓮のあまりにヘタレた姿を目の当たりにして、新開と社…二人の男がそろいもそろって大きな溜息をつく。

さて…この男の呆れるほどのろまな愛は、いつ成就するのであろうか…?


MVP…もとい、KNTは譲れない。

勿論… Kyoko No Tonari は譲れない。
に間違いないだろう。



〈終〉


当時は一堂さんにメロメロ(*´~`*) 
このネタ、大丈夫かな?
MVPは書けても、実はクレパラでは書けないのです。
ちょうど就職したばかり。遠距離恋愛の最中がクレパラと重なっておりまして、ほとんど読んだことないの(爆)
その数年間は、花ゆめ空白の時間でした。

書いて思ったけど、やっぱりウチの蓮さんには、一堂さんは無理があるわ~。
久遠さん系だといいかもしれないけど。
だが、キョーコちゃんのヨシユキ…いける!これならイケル。

お付き合い下さってありがとうございました。




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