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宵の宴

皆さんは昨晩から今朝にかけての流星群はご覧になりましたか?
お星様大好きかばぷーは、昨日は睡魔に負けてしまいましたが、今朝3時半にむっくりと起き出して観察しました。
既にピークは過ぎていたと思われますが、外に出た5分間で10個くらいは観察できたので、超嬉しかったです。
真冬と違って観察しやすくていいですね。道路に座り込んで、娘と二人で夜空を見上げました。
以前、流星ネタは書いちゃったので、今回は季節モノ・・・

最近ネタが降りてきたら、すぐにUPしたくなる私・・・
今回もアナウンサーの二人にお任せしちゃいました。
お楽しみいただけると嬉しいな

8/20一部修正









宵の宴
 ~ハレの特異日 番外編4~



「明日の休み…どうしよう…」

キョーコは、カレンダーを睨んだ。
そこにつけられた○印は、蓮とキョーコの二人共通の休み。8月は残念な事に、8日と14日しか○がついていない。

結婚して初めての夏が来た。

今年もイベントの司会が目白押しで、局アナのキョーコは勿論の事、フリーアナウンサーとなった蓮はこういう場面でも重宝される。

「何?どうかした?カレンダーとにらめっこして…」

風呂上りの蓮が、冷蔵庫を開けながら声をかけた。

「蓮さん…今年は、花火大会に行くの、無理みたいですね?」
「う…ん、そうだね。ちょっと厳しいかな?」

実は一緒に行こうと予定していた花火大会が中止となり、がっかりしていたところだった。
局の衣装ではなく、浴衣まで新調したのに、残念至極。

どこか遠くへ行きたくとも、宿泊までは出来そうになかったし、近場で済ませようと思っても、人の多さに辟易する。かといって家にじっと篭っているのも、何だか休日を損したみたいな気分になって落ち着かないから悩んでいるのだ。

勿論、オリンピックイヤーの今年、スポーツコーナーも持っているキョーコにのんびりと暇などあるはずもなく、特番の予定も入っている。開会式を含む数日間は、流石にブラジルで取材をしたが、早めに帰ったキョーコは、こちらで選手を出迎えながらのインタビューだ。

“プシュ”

缶ビールを開ける音が薄く明かりを落としたベランダに響く…
昼間の熱気が落ち着いても、高層階に通る風は生ぬるい。

「あ、飲んじゃいます?おつまみ作りましょうか?」
「もう開けちゃったよ。キョーコも飲む?」
「すぐ出来ますから!ちょっとだけ待って」

いそいそとキッチンに入ったキョーコは、あっという間にカナッペと枝豆を皿に載せて持ってきた。

「もう出来たの?相変わらず手際がいいね」
「ふふふ。これくらいはね?はい、入れて下さい」

キョーコはキンキンに冷やしたタンブラーを差し出した。
コポポポ…と、琥珀色の液体に白い泡が立つ。

「ちょっとだけだよ?」
「分かってますよ~ん」

カチン…と、タンブラーとアルミ缶を合わせると、口に運んだ。

「くうぅ~~~、美味しい!」
「弱いくせに好きだね?」
「余計なお世話です」

ぽつぽつとビルの明かりが消える頃、ベランダで遠くの夜景を見ながらの晩酌は、翌日が休日の時のお楽しみ。特に明日は予定を何も入れていない。

「さっき…、明日どうしようかなあって、考えてたの」
「明日?」
「そう、明日。二人とも休みだって気がついてました?」
「そりゃまあね」
「どこかに行く予定、あります?」
「キョーコは行きたいところがあるの?」

キョーコはしばし考えたが、何も思いつかない。

「………ない…」

蓮は、クスリと笑うとキョーコを引き寄せる。

「嘘つき。本当はどこかに行きたかったんじゃないの?」
「…嘘はついてないけど、花火…先週見たかったなと思って…」
「うん、残念だったね」
「ホント、残念・・・まさか中止になるなんて、思っても見ませんでした」

キョーコはぷっくりと頬を膨らませて、不満気に呟いた。

「でも、キョーコは7月に墨田川の花火大会の中継してたでしょ?それは?」
「あれは…!!お仕事だもん!浴衣だって衣装だし、インタビューもあるし、見てる余裕なんてないの!それに…」
「それに…?」

少しアルコールが回ってきたらしい…キョーコの瞼がほんのり赤い。


「蓮さんと…一緒に見たかったんだもん…」

上目遣いに、蓮を見上げるキョーコはいとも簡単に蓮の自制心を崩壊させる。

(全くもう…相変わらずの可愛さだな…)

ちゅっ…と、その可愛い事をのたまう口を塞ぐ。

「20日に神宮で仕事があるんだけど、キョーコ、それに一緒に来ない?」
「20日…?夕方からは空いてると思いますけど…」
「じゃあ、決まり。浴衣に着替えておいでよ。一緒に見よう」
「え…!?でっ!でも、お仕事中でしょ?そんなの…」
「う~ん、多分大丈夫。花火の時間帯は若干時間が取れるんだ。キョーコが一緒に見てくれるなら、多少無理してでも…」
「ダメです!そんなことしたら、お仕事が来なくなりますよ?」
「大丈夫…俺もキョーコの浴衣姿、見たいし…」
「う…また…そんな顔して…」

キョーコが気まずそうにモジモジと視線を逸らす。

「決まり!仕事が済んだら局から直に来たらいい。待ってるから。ただし、19時半には会場に来てて?そこから、多分20分くらいは一緒にいられる」
「20分…」
「ダメ?」

「…ダメじゃない」
「その後、仕事が済んだら一緒に帰ろう」
「一緒に?」
「そう、一緒に…手を繋いで、夜店を冷やかしてから…ダメ?」

「…ダメ…じゃない…」

嬉しそうに笑う蓮の顔を見ていたら、『ダメ』なんて言えるはずもなくて、キョーコはただ、蓮の提案に頷いた。

「じゃあ…明日は?」
「明日?」

蓮が、ニヤリ…と不敵な笑みを漏らす。

「明日はのんびりと過ごしたいな…」
「のんびり過ごすの?どこにも行かないで?」
「…うん。明日はどこにも行かない…過ごし方はもう決めてあるんだ」

蓮の長い指先が、キョーコの髪を整える。そして優しく、まるで壊れ物を扱うようにキョーコの頬を撫でた。

“ちゅぅ”

キョーコを慈しむように、たくさんのキスを降らせる。
額に、瞼に、頬に、唇に…

「明日はキョーコと俺のご先祖様に感謝しながら、裸で1日過ごすんだ…………どう?…ダメ?」




「…………ダメ……じゃない…です」

蓮はにっこりと笑って、愛しい妻の口を再び塞いだ…





(おわり)



ちょっと自家発電でトキメキ補充…
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Comment

自家発電大事!
甘…(//∇//)わたくしも補充致しました(///ω///)♪
ダメじゃない言うキョコたんかわゆし(≧ω≦*)そして、それを言わせてる蓮さんもきっとかわゆし(≧ω≦*)
最後の方、どんどんニヤニヤしちゃいました。
「ご先祖様に感謝」が、なにげにいかがわしく(* ̄▽ ̄)…あれ?いかがわしいのは私の頭の中か。

流星群あったのですか、知らなかった〰この一年はほとんど子供にチャンネル権取られて、アニメばっかり観てるからなあ( ・ε・)
  • 2016-08-14│12:29 |
  • ぽてとたべたい&ぽてとあげたい URL│
  • [edit]
Re: 自家発電大事!
補充完了!うれしいな。

翌日は…書かないよ~ん。
想像してね?
いや、二人ともお墓参りは時期をずらしそうだったので、こんな事に…。

流星群は今朝(14日午前3時半)も見えました。
そろそろお月さんが明るくなってきたので、見ごろも終わりかな?
コメント、ありがとうございました!





  • 2016-08-14│22:04 |
  • かばぷー URL│
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