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防犯対策

もしかして、もしかすると、B・P・Dのコーナーあたりで
どなたか書いていらっしゃるものとかぶっているかもしれません。

もしかぶっていましたら、教えてください。
消去いたしますので・・・。

(2017,5,7修正)






~防犯対策~



ここは都内。
某撮影所の片隅で、女性たちが深刻そうに話しこんでいる。

『やっぱり不安よね。』
『外はダメなのよ、外は。中で良いでしょ?』
『でもたまには出したいから、対策が要るんだけど、人には頼みにくいじゃない?』
『自分で準備すればいいのよ!』
『えぇ~、未成年には買いにくいわよ。』
『ああ、通販って言う手もあるわよね。』

何の話をしているんだか…際どい話のように聞こえてくる…。
ひやひやと肝を冷やしながら近くにいる担当俳優を見上げると、平静を装っているが、内心穏やかではないはずだ。
その証拠に、担当俳優が思いを寄せる京子こと、最上キョーコがその会話の中に居るって言うだけで、ここから動くことだって出来てやしない。今のところキョーコちゃんは”ふんふん“と頷くだけなのだが、いつどこでどう無意識に闇の国のスイッチを押すか、彼女の行動は分からない。

「チェック終わりました、スタンバイお願いします。」

ADの掛け声がかかると、女性たちは「は~い」という声とともに撮影に入っていった。
準主役のため出番がもう少し後なのか、その輪には入らず、一人残されたキョーコは、「う~ん、自分で買うの?うええ~でも。」なんて、独り言を言っている。

(何を買うんだ?何を?)

社はそんなキョーコに突っ込みたい衝動に駆られるが、言えるはずもない。
そこへ担当俳優がさりげなく彼女に近づき声をかけた。

「最上さん、何か悩んでいるの?」
「あっ、敦賀さん。おはようございます。」

礼儀正しく椅子から立ち上がり、手を前に添えて綺麗なお辞儀をする彼女。

「もしかして…聞こえてしまいまいした?」
「もしかしなくても、ほんの少しだけね。買うとか買わないとか?」
「えぇ~!お恥ずかしいです。」
「で、何を買うのが恥ずかしいの?」
「え・・・・・・?(固)」

(うわ~キョーコちゃん固まったよ。何?そんなに恥ずかしくて言えないモノ?)

「キョ、キョーコちゃん、無理して言わなくて良いからね。ね。」

さりげなくフォローすると、はっと気付いたように、彼女は答え始めた。

「あっ!いえ、社さん、そんなに恥ずかしいものではなくてですね、いや、恥ずかしいんですけど、防犯対策についてなんです。」

「「防犯対策?」」

二人でそろって声を出してしまった。

「(うう、、)話せば長くなるんですけど…。」

キョーコが話し始めたかくかくしかじか。
最近、だるま屋を出て一人暮らしを始めたキョーコ。そこは防犯上のセキュリティーは比較的安心な物件だが、近所では下着泥棒が横行しているらしい。キョーコのすんでいるのは3階は、安心なのか安心でないのか…。いや、女の子の一人暮らしはとにかく物騒だから、一人暮らしに見えないようにすればいいのだと先輩たちは言う。洗濯物は中に干せばいいのだが、物によってはたまには外に干したいときもある。外にはこれ見よがしに男物を干すといい。出来れば下着が良いんじゃないか。誰かに頼んでも良いけど誤解されそうだし、人には頼みにくい。だったら自分で買えばいいのだが、10代のキョーコには買いにくいのではないか。

「…などと言う話になりまして…。」

(ははぁ、それで通販で買うのも手だとかいう話になったんだ…。確かに、男物の下着を買うキョーコちゃんは想像できないなあ…ってか、寧ろ、蓮の機嫌を損ねるんじゃ!?)

「ふぅ~~~ん…。下着…ねぇ。」

(キタッ!キョーコちゃん、その話題ダメ!買っちゃダメ。)
あわあわと、焦る社をよそ目にキョーコにさらに蓮は問いかけた。

「で、最上さんは下着を買って準備するの?」
(わぁ、蓮く~ん。自分から油注ぐ?)

「いえっ、そんな破廉恥なこと出来るわけないじゃないですか!」
(だよねえ…。)

ほっと胸をなでおろす社。

「じゃあ他に、誰かから貰うとかはしないよね?」
「誰に貰うんですか!!恥ずかしいです!」
「それなら、一人暮らしに見えない方法って?いい案が出たの?」
「いえ、今のところは…。」

しょんぼりとうなだれるキョーコ。

(確かに男性下着を干すのはよく聞く手だよねぇ…。)ふんふんと社は考えた。

(あっ!そうだ!)
社は思いついたように手を拳でぺしんとたたいた。

「キョーコちゃん、自分で買うのもなんだし、人に頼みにくいんだし、どうせなら蓮の貰うって言うのはどう?」

「「へ?(は?)」」

「うん、名案。な、蓮?(何、口空けてるんだ。人の物を持たせるのは嫌なんだろぉ~)」

にんまりと蓮を見やると、まんざらではない様子。
(そうだよなぁ。自分のを使ってくれなんて、口が裂けても今のこいつには言えないよな。)

「いえっ、敦賀さんにご迷惑をおかけするわけには…。じゃあ、社さんの物でも。」

びきっ! (←敦賀君のおと)

(はうううぅ~キョーコちゃん!やめて!やめて!)
あわあわと焦る社。

「そういえば…、(にーっこり)最上さん、もし君が迷惑でなければ、俺、今手元にスポンサーから貰ったばかりの未開封の下着があるんだけど、それ、どうかな?(キュラキュラ)」
「はい…あの…。未開封ですか?本当にご迷惑ではありませんか?」
目がつぶれるような痛々しい似非紳士スマイルで凄まれたからには、頂かないわけにはいかない。
「うん、3枚一度に貰ってもね。一枚引き受けてくれる?」
「はい…。ありがとうございます。では、遠慮なく。」

複雑な表情のキョーコに、ようやくほっとした笑顔が戻る。
(それはそうと、あの下着のことを言ってるんだよな…。)
胡散臭い笑顔の色男は帰りに下着を渡す約束をこじ付け、楽屋に寄らせ、そのついでにキョーコをマンショのエントランスまで送るという連携技をやってのけたのだった。



帰り際、社は心配になって蓮にたずねた。

「蓮、あれ、本当にキョーコちゃんに渡しちゃっていいのか?本当に外に干してかまわないのか?」
「何か問題がありますか?」
「いや、お前がいいならいいんだけど、キョーコちゃん、困らないかな?」
「さぁ、防犯対策…でしたよね。だったら丁度いいんじゃないですか?」



・・・数日後・・・


『敦賀蓮!!熱愛発覚!?』
『敦賀蓮の下着を洗う女とは?』

などとゴシップ紙の見出しを賑わした。

わけが分からないのは最上キョーコ。
(な、なんでぇ~???何で敦賀さんのって分かるの?ただの防犯対策のはずだったのに~)
敦賀蓮の彼女が住んでいるマンションだとパパラッチに目を付けられ、おちおちと帰るどころではない。

それもその筈、キョーコが受け取ったその下着は、黒がベースで銀糸の刺繍がチラッと施された、誰が見ても高級そうで、ちょっとお洒落なボクサーパンツ。
だけど、“敦賀蓮”の熱狂的なファンにとっては垂涎モノの一枚。

何故なら、アール・マンディ氏のオリジナルデザイン(もちろん特注)で、敦賀蓮のためにつくり、敦賀蓮にプレゼントしたと既に雑誌には写真ででかでかと公表済み。世界にたった3枚しかないシリーズ下着の内の一枚だったのだから。

「最上さん、ごめんね。安全なところを紹介するよ。」

と、しれっと紹介したのは蓮の住む高級マンションの下層階。
確かにここなら安全だ。
でも別の意味で安全かどうか、現時点では社にも判別できない。

(「防犯対策と馬の骨対策が同時に出来て一安心ですね…」。って、蓮…。お前、どこからそんなに計算してたんだ?)

ちゃっかり自分の下着を持たせた挙句に、キョーコを手元に置くことにかけてはなりふり構わない担当俳優にため息をつく社兄さんでありました。





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