ボン・ボン・ショコラ 12

敦賀蓮様~~~\(^o^)/

お誕生日おめでとうございます!!!☆*:.。. o(≧▽≦)o .。.:*☆

我が家では蓮さんが帰国しましたよ(*≧∪≦)
素敵な誕生日になるいいなと思って書きました。ここから勢いよくいっちゃいましょう!!
(2017,5,13 修正)







ボン・ボン・ショコラ12




予定通り2月9日に帰国した蓮は、帰国当日も休む間もなく撮影現場に出かけた。
翌日の2月10日は、流石にどこへ行ってもバースデーケーキが準備されていて、プチサプライズとなる。時間も押し気味となるが、社の手回しで上手に回避できた。…が、その日の最後の収録だけは別で、プロデューサーも蓮のそのあとのスケジュールが空いていることを確認済みだと、断りづらかったのだ。

「少しでも休ませてやりたかったんだけど…」と、予定がずれ込んでやたらと謝る社さんをマンションまで送った蓮だった。
けれど、昨日と今日の二日間、キョーコに会えなかったことにしこりが残る。もうこの時間になってしまえば、会う事など不可能であるのに、どうしても諦め切れない。

社と分かれたその直後、蓮はケーキショップに車を走らせた。

既に23時を超え、あたりは静まり返っている。こんな時間にケーキショップが開いているわけがない。
自嘲しながら少し離れた公園の駐車場に車を止め、人通りのない店の前まで歩みを進めた。

店の前に来ると、電気が消えているはずの店の奥に明かりがついているのが見えた。

(…まさか?)

扉のガラスから覗くと、キョーコらしき白衣がちらちらと動いていて、いても立ってもいられず携帯電話を取り出した。


RRRRRR RRRRRR RRRRRR RRRRRR…


『もしもし?』

「あ…」

遠慮がちなキョーコの声を聞いて、急に声が出なくなった。
声のかわりに込み上げる何かで胸がつかえる。

『もしもし?敦賀さん…ですよね?こんばんは、お疲れ様です。あの~、もしかして帰国されたんですか?』



「…うん、そう。」

『そうなんですね、お帰りなさい。』




「うん…ただいま。」

噛み締めるように聞いたキョーコの“お帰りなさい”

一年間ずっと聞けなかったその言葉が心に染みて、切なくて、ようやく押さえ込んだ何かがまた溢れそうだ。


『あの、ところで、今日は…』
「あ、こんな時間にごめん、今、忙しいかな?」
『今ですか?今は…職場にいます。敦賀さんは?』
「うん、実は今、外にいるんだ。」
『外?…ですか?』

「そう、君が働いている店の前に」
『ちょっ…えっ?うそっ…』

電話越しにパタパタとキョーコがかけてくる音がして、耳に携帯を当てたまま、入り口の扉が開いた。


「こんばんは最上さん。夜分遅くにごめんね?もう、終わってると分かってたんだけど…」


一ヶ月ぶりの蓮を見て、キョーコの心臓が飛び跳ねた。


「ど、どうなさったんですか?こんな時間にビックリしました。急用でも?」
「いや、急用ではないんだけど。」
「とにかく、寒かったでしょう?どうぞ、入ってください。」
「…いいの?」
「勿論です」

そう言って、キョーコは蓮を店の中に招き入れてくれた。

「すみません、試作に夢中になってしまっていて、コーヒー入れましょうか?」
「いや、いいよ。」
「あ、作業自体はもうすぐ終わるんですけど、丁度よかったです。敦賀さんに召し上がっていただきたいと思っていた新作がようやく出来て、まだ店頭には並べてないんです。いかがでしょう、試食してくださいますか?」

新作…
一ヶ月前にキョーコにメッセージを送った。
“新作を楽しみにしている”と。
それをキョーコはちゃんと守ってくれていたのだ。しかも、まだ店には出さないで。

「いただくよ。」
「すぐにお持ちしますね?」

心なしか照れくさそうに、厨房に入っていったキョーコは、小皿にチョコレートを並べて大事そうに戻ってきた。

「これなんです。」

そう言って差し出されたショコラに、目を見張った。


…それは、バラの型取りがされた、小さな一粒。
その一粒を見て、息が止まりそうになる。

「…これ…」
「はい、実はワインのジャムが入ってるんです。」

「……ワイン?」
「そうなんです。敦賀さんはブランデーとか、ラム酒とか、お酒のイメージがあってそういうものを作ってみたんですけど、どうもしっくり来なくて。それでワインにしてみようかと思ったんですが、練りこんでも味が飛んでしまって…ワインの風味を残しながら味わっていただくには、濃縮したものを入れるといいと思ったんです。ワインの風味がより強く出したくて、ジュレかジャムかで悩んでしまったんですけど、ジャムにしました。」
「俺のイメージ?」
「あ!その、今回なんとなく赤ワインがポンって頭に浮かんで、そうしたら、バラの型に入れてみようってポンッと…」



照れくさそうに頬を染めて指先を弄るキョーコは、まるであの日のキョーコのようで、でも、今のキョーコに間違いはないのだ。


キョーコが選んだのは、
自分のためのワインの風味…
自分のためのバラの花…


蓮の脳裏にあの日のワイングラスが鮮明に浮かぶ。


「全く………メだ。」

不意に顔を片手で覆い、小さく呟いた蓮の声が聞こえづらくて、キョーコは聞き返した。

「敦賀さん?ダメ…ですか?」

蓮が顔を大きなその手で覆ったまま、しばらく動きが止まった。





「敦賀…さん?」

蓮はようやく、口を開いた。

「………最上さん、今日…俺の誕生日なんだ。」



「えっ!?2月10日…?うそ…」

ボソッと告げられた言葉に、今度はキョーコが絶句した。


その時、日付が変わったことを知らせるために、店の時計が時を刻む音を鳴らした。

2月10日の終わりを告げるその音に
急かされて…



「だから…凄く、嬉しい。も…ダメだよ。我慢できない。」

「???????敦賀さん?」

蓮は、ゆっくりと顔から手を離すと、じっとキョーコを見た。
今までどのドラマで見たよりも真剣で、困ったような、でも嬉しそうな不思議な眼差しでキョーコを見つめる美しい瞳。
やがて、蓮の両手がスッとキョーコの手を包み込んだ。



「………っ!!!?」

「最上さん、俺の願いを聞いてもらえない?」

「そそそそ…それ、お願いって…」
「欲しいものがあるんだ。」

「欲しいもの…ですか?誕生日プレゼントに?勿論喜んで!と言いたいところではありますが、でも…何を?」
「それは君にしか準備できない。」
「私にしか…?それは…何です…か?」

目を白黒させながら、キョーコは蓮の手に包まれた自分の手を離すことができずにいる。
おそるおそる蓮の顔を見上げると、目を覆いたくなるほどの神々しい微笑みに昇華してしまいそうだ。




「最上キョーコさん、君と付き合いたい…君が…好きなんだ。」






(続く)
関連記事
スポンサーサイト

Pagetop

トラックバック

コメント

大きな一歩
ついに!!!
蓮さん我慢できなくなって、大きな一歩を踏み出しましたね!キョーコちゃん、OKしてください!

ワインジャムと薔薇型チョコ、本誌ではワインゼリーと薔薇グラスでしたが、コミックを読み返したくなりました。

更新いつもたのしみにしてます!
  • 2017-02-10│20:45 |
  • harunatsu7711 URL│
  • [edit]
Re: 大きな一歩
> harunatsu7711さま

いつもありがとうございます。

我慢…出来ませんでしたね。
印象深い思い出のワインと薔薇の組み合わせですから、どうしても使ってみたくてこのような設定です。
記憶がなくてもこの組み合わせにきっとキョコさんは萌えた筈です。そして、自分のためのワインと薔薇に蓮さんは我慢できる筈もありません。ちょっと強引でしたが、きっと社さんも社長さんももう怒ったりはしないでしょうね。
  • 2017-02-11│16:06 |
  • かばぷー URL│
  • [edit]

コメントの投稿

非公開コメント

Pagetop


プロフィール

かばぷー

Author:かばぷー
ス/☆ビ大好き!
脳内妄想☆大暴走中
思いついた言葉を書き連ね
作品置き場にしています。

☆当サイトはリンクフリーではありません☆
ルールを守っておられる「ス/☆ビ」二/次サイト様、お付き合いあるマスター様と相互リンクさせていただいています。お手数ですがリンクを貼られる前に必ずご一報ください。尚、原作者様の作品画像やアニメ画像を無断掲載をされているサイト様からのリンク、多くのサイトを無断で紹介されているサイトは固くお断りさせていただきます。
(リンクはトップページにお願いいたします)

ようこそ

最新記事

リンクご案内

ちょび様
陽のうらうらと
ピコ様
Bubble Shower
sei様

風月様
popipi様
ちなぞ様