神の贄 序章

10000拍手記念リクエスト

【第4弾】 まじーんさまリクエスト
  リク罠186 「神の贄」   です。 
   ↑ (どんな罠かはこちらを参照ください。)

興味はあったのですが、長くなりそうな気がしていました。でも、この際ですから罠をお借りしようと思います。
結構真面目系お話です。

では、どうぞお楽しみください。












ドン!ドン!ドドドドド・・・ドドン!ドン!

篝火が燃え盛り、太鼓の音が空間を支配する。


「神よ!大地の荒ぶる神よ!怒りを静めたまえ!怒りを静めたまえ~~~!!!」


巫女が祈祷を響かせる。

「贄をこれへ…」
「いやァァ~~、お願い!お願い!」

「あやつ子よ…お前は神の贄として育てられた。今宵、贄としての役目を果たすが良い…」

「………っ!!」

「神よ!荒ぶる神よ!ここにあなた様への贄を捧げまする!どうか!どうか!村をお救いくださいませ~~~!!!」

塗込の祠にあやつ子と呼ばれた美しい女性は入れられ、鍵をかけられた。

そう…“神の贄”として



神の贄 序章 




「今年の収穫はどうじゃな?」
「ええ、おばば様。お蔭様で日でりも無く、水も豊かにございます。」
「そうか、そうか…あれから20年が経った。次々と贄を捧げなければならぬほどに神のお怒りは鎮まぬようであったが…ようやく心安らかに過ごされているであろうな…」
「いやだわおばば様、そんな昔の事。今はこんなに平和になっているではありませんか。毎年の供物で機嫌ようお過ごしていらっしゃいますのでしょう。」
「この痴れ者めが!!荒ぶる神を侮る無かれ!我もそなたも贄としての役割はないが、巫女に生まれたならば、神の機嫌を損なう事のなきよう、精進せねばならぬ!精進せねば…」

前の贄が捧げられてから20年…

先代、先々代と次々に贄が捧げられたにも関わらず土地は荒れた。最後に贄が捧げられてから、度重なる天変地異と神の祟りは激減した。
京に巻き起こる戦乱も少しは収まり、荒ぶる神の存在感は時代とともに次第に薄れつつあった。その事を証明するかのように神が贄を必要としていないことは、あれから20年経った今でも、次の贄が生まれていないことで村人たちはホッとするのだ。

だが、その安堵感は信仰心を人々の心から奪っていく。

薄れ行く神への崇拝、畏れ…安穏とした日々の中で、次第に神への心配りは減っていく。

そんな日々が瞬く間に過ぎ、更に20年が過ぎたとき、村に次の贄が生まれた。

「おばば様…贄が生まれました」

「贄が…おおおお…そうか。贄が生まれた…それは厄災の予兆なり。したが時期はいつかは分からぬ…その姿、我は既に見るに能わず…。神の怒りをかう事無かれ、神の怒りを鎮めよ。贄を守り…贄とともに暮らすべし…そうして、然るべきときに、然るべき方法で神に贄を捧ぐなり……」

その言葉を残して、老巫女は逝った。

信仰心の薄れつつあった村人にとって、新しい神の贄は奉る対象以外の何者でもなかった。



* * *



「そーっと…そーっとね。」

キラキラと光が反射する水面の奥に魚の鱗がきらりとひるがえった。

ばしゃっ!!

「うわあ!失敗!」
「もう!全くへたくそねえ!」
「何だと!」

子どもらが逃した魚をキャーキャーと追い回す。
村の子は滝つぼで遊びながら漁も覚えていく。

「キョーコ…へへ、見てみろよ!すげえだろ!」
「わぁ!大きい!」
「おい!キョーコ“様”だろ?何呼び捨てにしてんだよ。」
「あっ…悪りぃ…つい…」
「気にしなくていいのに。私、別に呼び捨てにされても構わないよ?」
「そんなわけにいくかよ。贄様と一緒に遊ぶくれえならいいけど、母ちゃんから大目玉食らっちまう」
「いいのになぁ…」

「じゃあキョーコ様、俺ら、これで帰るからよ。」
「うん、私、もう少し遊んでいく!」
「おう!」

一人残された少女…彼女が今年十歳になる次の神の贄

村人からその子は“キョーコ”と呼ばれた

いつか荒ぶる神を鎮める為に生まれた贄の娘は、神の声を聞き神の意思を伝える巫女であった。




(1話へ)
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コメント

きゃ〜〜!!
3/3に投稿されていますね〜〜!!
魔人は、アメバのブログ経由で新着作品へのジャンプという行動が多いので、うっかり油断してました!
毎度申し訳ないです!連絡ありがとうございます!!

神の贄の序章から4話まで、楽しませていただきます!

序章では普通に育ってる感じのキョコさん。
1話からどうなるのでしょうね。

楽しみです!
  • 2017-03-11│20:45 |
  • まじ〜ん URL
  • [edit]
Re: きゃ〜〜!!
> まじーんさま

お越しくださりありがとうございます。
ありがたくリク罠設定を使用させていただきました。
ひっそり、こっそりUPです。

どうぞお楽しみくださいませ。
  • 2017-03-12│12:12 |
  • かばぷー URL│
  • [edit]

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