腹帯、巻きますか?

10000拍手記念リクエスト

【第5弾】 真珠さまリクエスト
 アナウンサーシリーズの続き キョコさん妊娠

です。
大変遅くなりましたが、出来ましたー!!
不思議なお話になりましたが、いかがでございましょう?





腹帯、巻きますか?
~アナウンサーシリーズ 番外編~



「キョーコ、産婦人科に行くよ?母子手帳は」
「持った」
「診察券は」
「ありますよ」
「車、回してくるから」
「ちょっと待って…蓮さんってば、一人でも大丈夫だって言うのに!」

少しだけお腹の膨らんだキョーコを労わるように荷物を全部持った敦賀蓮アナウンサーは、相変わらずキョーコに叱られる日々を過ごしていた。

「そうは言っても、やっぱり心配なんだから仕方ないでしょう。」
「む~~ん、過保護」
「過保護かな…俺的には普通の事だと思っているけど?」
「まあ、確かに最近では妻の産婦人科受診に休暇をとって着いてくる方も多いとは聞きますけど、そんな毎回一緒に行かなくてもいいと思うんです。」
「まあ、キョーコがそう言うのは分かるんだけど、俺だって着いて行きたいに決まってるよ?」
「次は収録のあるときに予約入れてやろう…」
「何か言った?」
「いーえ!何でも!」

そう、現在妊娠5ヶ月になる最上キョーコアナウンサー。
まだちょっとだけしか膨らんでないお腹は、傍目では妊婦だとは分からない。
つわりも殆どなかったから、お天気ニュースも順調な今、とりあえずは産前休まではしっかり働こうかと思っている。

けれど、妊娠しているかも…?という段階の初めての受診から今まで、きちんと蓮はキョーコに寄り添っていた。
そして、次回の予約も出来るだけ自分のスケジュールがあいている時に組み込んだ。

(これ…私が心配なのかな?それとも…)

キョーコとて、社会人になって数年目。結婚してから丸1年が経った。受診についてきてもらうほど子どもではないし、心許なくもない。
だけど、蓮は必ず付いてくるのだ。

「蓮さん、変装をお願いします。」
「ん?これじゃ駄目?」
「駄目じゃないですけど…待合室で注目されますけど…」
「いいよ、別に。だって何もやましい事はないし、妻が妊娠する事なんて普通に結婚してたら当たり前なんだけどな…」
「それはそうなんですけど…はぁ…どうしてアナウンサーごときの妊娠がニュースになる時代が来ちゃったんでしょうね。」
「女性アナウンサーがアイドル化してしまっているからね。それはキョーコだって仕方ないよ。」
「はぁ…蓮さんだってアイドル化しちゃってるじゃないですか。イケメンのフリーアナウンサーなんですから。」
「まぁ、こればっかりは仕方ないと諦めるしかないね。」

溜息をつくキョーコを抱き寄せると、妊娠が分かった時、それは嬉しそうに喜びを表現した男は、ちゅっとキョーコのおでこに唇を寄せた。



*  *  *


「順調ですね。これが太腿の骨、心臓も…うん、元気です。」
「本当ですか?」
「ええ、胎動は感じますか?」
「それが…まだなんです」
「そうですか、そろそろ感じる頃だと思います。腹帯のことは看護師と相談してくださいね。もし何があったら、すぐに来てくださいね。」
「はい、ありがとうございました」

アットホームな雰囲気の小さな産婦人科

女性医師が良いと言い出したのは蓮だった。
こういうところにまで独占欲をむき出しにしなくてもいいのに…と思うけれど、素直に従っておいた。だって、この産婦人科の女性医師、麻生春樹医師は美人でナイスバディーな上にとても気さくでいい感じの女性だったからだ。

ただ…蓮と顔見知りだった…というのが引っかかるところではあった。

(出来るなら、知り合いに診てもらいたくなかったんですけどね…)

キョーコがそう思うのも頷ける。
病院にいくのに知り合いの看護師がいるところが安心するのは、内科や耳鼻科や歯科くらいで、産婦人科…となると下半身に関わるものだから、やっぱり見られたくないと思うのである。
当然妊娠するということは、アレが何してこうなって…って言う前提ありきな場所をダイレクトに診てもらっているのだから、キョーコとしては堪ったものじゃなかった。

「あ、敦賀君、ちょっと…」

診察室から出る前に、蓮さんがちょっと呼び止められたりすると、流石に不安にもなるわけで、やっぱりキョーコとしては、自分が心許ないから付いてきたいのか、それとも、彼女に会いたいから付いてくるのか…どっちなんだろう?と若干イライラする材料にもなっていた。

(いけない、いけない、おおらかにおおらかに!!)

自分の心臓をなだめ、母子手帳に目を落とす。
検診の結果を書き込む欄に目をやると、そこに見えるのは順調に増えていく自分の体重と腹囲。
嬉しい反面、こっちもコントロールが厄介だ。

「敦賀キョーコさん、こちらへどうぞ」
「はい。」

通された個室で腹帯の説明を受けた。今どきいろんな腹帯があることにも驚いた。追って入ってきた蓮が数ある腹帯の中で興味を示したのは、晒の腹帯。
何故だかやたら熱心に蓮が腹帯の説明を聞いていたのが不思議だった。

「敦賀さん、練習で腹帯…晒を巻いてみますか?」
「ま…「巻きます!!」」

元気よくそう答えたのは蓮だった。

巻き方のレクチャーを受け、嬉々として巻き始めたイケメンアナウンサー…きっと看護師さんも驚いただろうし、可笑しかったに違いない。始終微笑みながら丁寧に教えてくれたから。



―――で、それから蓮が一生懸命に腹帯を巻いている。

戌の日を迎えてから、毎日、毎朝、キョーコの腹帯を巻くのである。

あの敦賀蓮が…

キョーコとて不器用ではないけれど、どうにも晒の腹帯を緩みなく巻くのは難しい時がある。それを巻くのである。

しつこいようだが、あの敦賀蓮が…である。

非常に真剣な面持ちで、真面目に腹帯を巻く姿にキョーコは凄くくすぐったい気持ちがしていた。
それだけで、ヤキモチなんかどうでもいい気がしてくるし、巻きながら「胎動はあった?」「きつくない?」なんてことを言われれば、まんざらでもない。
毎朝、腹帯を巻かれながらお腹にキスされる妊婦なんて、凄く幸せな事なんじゃないかと改めてキョーコは思っていた。

そして、その腹帯を巻く習慣は、キョーコの出産当日まで毎日の儀式として、二人の間に定着したのである。




(おしまい)


うん?あれれ?なんか違和感あるけど、どう修正したらいいのかな?
因みに我輩は晒派でした。腹巻式はなんか延びて嫌で…出産経験のある皆さんはどちらでしたか?





あ、これは【おまけ】です。入れようと思ったけど、どう入れていいか分かりませんでした。(スランプかな?)



最近キョーコは産婦人科通いも初めほど嫌でなくなった。
だって、キョーコの考えていたことなど、全く杞憂に終わったからだ。

「お腹の張りがありますね…何か心配事かしら?」

いきなりそう言われたとき、返答に困ったのを見透かされたらしい。

「キョーコ、何か心配事?」
「う…いや、その…」
「敦賀君は黙ってなさいね。うん、イイ男を夫に持つと、普通は奥さんは心配になるのよね?まして私と知り合いなんて、嫌でたまらないでしょうね。」
「や…あの…先生…その…」
「大丈夫!大丈夫!何で敦賀君が私のところにこれほどまでに愛する妻を預けたか!?さあて、謎は深まるばかりです!」
「???????」

ちょっと…先生、どうしちゃったの?と思って目を白黒させていると、先生はもの凄いカミングアウトをなさったのだ

「本っ当~~~~に、大丈夫!浮気の心配なんてないわよ。だって、私ブサ面、デブ専だから。敦賀君みたいに顔の出来すぎた人間には興味なさ過ぎて、ありえないのよ。」
「………はへ?」
「そうなのよ?男性って顔が良いとかスタイルがいいばかりが魅力な訳じゃないでしょう?ぽっちゃりしていて脂ぎっているからこそ男は可愛いの♡綺麗な男はお呼びじゃないのね。」
「先輩…それ、妻の前で言う事じゃないでしょう?」
「あらごめんなさい?でもまあ本当だから仕方ないじゃない。可愛い奥さん男性医師に見せたくないけど、どうしたらいいでしょう?何て心細そうに相談に来たのは誰でしたっけ。」
「いや、だって先輩なら大丈夫だと思ったし…」
「だけどね?普通、夫の知り合いになんて見せたくないものなのに、女心の欠片も分かっちゃいないのよね。でしょ?キョーコさん」
「…う…はう。」
「え!?そうなの?何でもっと早く言ってくれなかったの?」
「いっ…言える訳ないじゃないですか!」
「そうよねえ…普通は言えないわよね。でも、本当に大丈夫だから安心してね?ほら、これが今、私が付き合ってる彼氏達。ね?素敵でしょ?」

「(ぶっ…!)」

それは、一般的に言うと美女と野獣といっていい…かも?
確かに少々恰幅がよろしくて、少々お顔が大きくて…少々…いや、かなり独特な雰囲気を纏っていらっしゃる…

「キョーコ、無理せず驚いていいから…」
「驚くって酷いわね。この汗臭い、暑苦しい感じがいいのにね」

とりあえずキョーコの不安は取り除かれたので、美貌の麻生医師の趣味は置いてくとしよう…突っ込むと彼女のへんた医振りが明らかになるのだろうが、まあそれは別のお話という事で…




(何ちゃって?)

ええ…キョコさんの主治医はミルキちゃんです。
何でこんな妄想しちゃったんだろう…


真珠さま、リクエストにお答えできたかどうか分かりませんが、どうぞお納めくださいませ。

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コメント

ミルキちゃんっ
流石です。

でも、やはり知り合いは嫌ですよね〜。
お医者さまが、キョコさんの心情を理解し、味方してくれる方でよかったです。

しかし、蓮さん、愛が漏れすぎなぐらいですね。
キョコさんの今後が少し心配です。(笑)
  • 2017-03-22│21:19 |
  • まじーん URL│
  • [edit]
Re: ミルキちゃんっ
> まじーんさま

初めてミルキちゃんを登場させてみました。白衣とか凄く似合いそうじゃないですか?
なんだか妙に萌えて、ちょっとまたへ○た医路線にうっかり突入しそうになってしまいましたよ。(汗)

こちらのアナウンサーさんは、キョコさんにメロメロ…愛が溢れるどころか、激流で窒息してしまいそうな勢いです。
書くたびに愛がてんこ盛りになってしまってます。
それを全身で受け止める?キョコさんってば…本当に凄いです。
  • 2017-03-24│19:26 |
  • かばぷー URL│
  • [edit]
うらやましい‼
こんばんは。

あの敦賀さんに毎日サラシ巻いてもらえるキョーコさん…。羨ましすぎます。甘々ですね。
  • 2017-03-27│22:21 |
  • harunatsu7711 URL│
  • [edit]
Re: うらやましい‼
> harunatsu7711 さま

さらし…蓮さんに巻かれるなんて、本当に幸せすぎるキョコさんでしょ~?
しかも、大きくなるお腹にCHUなんて…
きっとアナウンサーの蓮さんは、一緒にお風呂に入って、波打つお腹に喜んだに違いありません。
  • 2017-03-28│19:47 |
  • かばぷー URL│
  • [edit]

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