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嫁ものがたり 6

はーい、おこんばんは。

今回もありがちな展開なのですが、ちょこっと別の漫画のフレーズを入れちゃったりして~。
ご存知の方もいらっしゃるとは思いますが、秘密ね♪

8/5 微修正






「やだっ…!だめっ…助けて!!コォォォーーーーーーーン!!!」

その声にクオンは我に返った。




嫁ものがたり 6




「コー………ン?」

ギッとクオンを睨みつけるキョーコ
目に涙をためてその身体は震えてはいるが、にらみつける力は強い。

「今、コーン…って言った?」
「クッ…クオンさん、だめです!お気を確かに~~!こんなのは間違ってますから~~!!」

「間違ってるって…何」

不自然な姿勢でキョーコを半ば組み敷いているクオンが問うた。

「こういうのは!好きあっている男女がすることで!全く思いを寄せ合わない男女がすることではありません!!」

「……………はい?(いや、世間にはそうでない人もいるけど…)」

「しっ…しかも私たちは役者ですので、たまには演技しますけど、こういうのは絶対に間違ってるんです!!」

「どこが間違ってるの。男女のすることに、間違いなんてないと思うけど?」
「いーえ!間違ってるんです!!」

「それ…真面目に言ってる?」
「真面目、真面目、大真面目!!ちゃんと順番があるに決まってるじゃないですか!」

「………じゃあ、どうすればいいの?」
「まずは!お友達からに決まってるじゃないですか!それから好きだって言って!思いを確かめ合って!それからの話でしょう!???」

「……………ぶはっ!!!」

「!!!???」

思い切り噴出したクオンにキョーコは唖然とした。

「ぶくくくく…くくくっ…ごっ…ご免…今時…そんな…ぶくくくくくっ………!!!」
「笑い事じゃありませんっ!!」

「いや、それ…男は全部すっ飛ばして出来ちゃうんだよ…」
「うそっ!」
「噓じゃないさ、現に今だってこの体勢…」

当然キョーコが下になって組み敷かれた体勢にさーっと青くなる。

「いいぃぃぃ~~やあぁぁぁ~~!!破廉恥ぃぃぃ~~!!!」
「破廉恥…って、いつの時代の…」
「クオンさんの助平!女ったらし!!ふっ…ふっ…不潔よぉ!」
「人聞きの悪い事言わないでくれる?男が助平なのは古今東西当たり前だし、別に誰かれ構わずタラシてなんかいないよ。それに、別に不特定多数と節操なく遊んでいるわけでもないしね。」
「いやぁ~~やめてぇぇぇ~~!!紳士面して、何てことを~!コーン助けてぇぇ~~~!!!」

今度ははっきりとキョーコが口にした“コーン”という名前。
それは…自分の知る限りでは日本で出会った小さな少女だけが呼ぶ自分の名前。

(…“最上キョーコ”……“キョーコ”…まさか……“キョーコちゃん”?)

まさかとは思うが、遠い記憶にあるその子だろうか?

「それ…人の名前?それとも、とうもろこしか何かを呼んでる?」
「バッ…とうもろこしなんて呼ぶ訳ないでしょ!?常識で考えてよ!コーンって言うのは私のお友達の妖精の名前なの!!」

「………妖精?」
「そう!妖精の国の王子様なの!!」

「………ぶっ…!!(まさか、本当に信じてたんだ!?)」

「そこ!笑わない!!さっきから何で笑うのよ~~っ!!!」
「だって、妖精って…」
「コーンは本当に妖精だもん!空も飛んで見せてくれたし、魔法だって見せてくれた!!私の理想の王子様なの!!」

「……ぶふっ…!(…………理想の王子様ときたか…でも、理想の王子はあいつじゃなかったか?)」

だんだんと呼び起こされる記憶。
小さなツインテールの女の子が脳裏に浮かび、今のキョーコの姿と重なる。
ああ、そういえばキョーコちゃんはメルヘンな少女だったなと思うと、自然と笑みがこぼれる。

「もうっ!どうして笑うのよ!?それより、早く退けてっ!!」

プリプリと怒り始めたキョーコに、ああ、ごめん…とのろのろと身体を起こした。

自分の懐から慌てて這い出でパンパンと服をはたく姿に、かつての面影を見る。
唇を尖らせて怒る表情にそういえばなんとなく面影が残っているようで、心がくすぐったくなった。


「そう…か、君を手に入れようと思ったら、そんな面倒くさい手続きがいるのか…」

「………はい?」

ポツリと呟いた言葉を聞いていたのか聞こえなかったのか、キョトンとこちらを見るキョーコが微笑ましい。

「いや、独り言。分かったよ。とりあえず今は何もしない。約束する。」
「とりあえず…?って、どういうことですか?」
「うん、だから、とりあえず今は…君の言うとおり、まずは友達から始めてみない?最上キョーコさん。いや…キョーコ?」

そういうと、キョーコは思い切り嫌そうに顔を歪めた。

「呼び捨てはだめです!私を呼び捨てしていいのは未来の旦那さんだけなので!!だからクオンさんは“最上さん”、または“キョーコちゃん”って呼んで下さい!」

「………ぶふっっ!!!(やっぱり、同じ事を言ってる!)」

「もうっ!!また笑う!!」
「くっくっくっ…分かった。分かりました…じゃあ、よろしく…“キョーコちゃん”」

親しみを込めて発せられた名前に若干頬を染めながらも、キョーコは気を取り直した。

「ああ~…もう、吃驚した。ところでクオンさん、スープ…飲みます?」

「……(ぶふっ…!!)……あ、いやごめん、ごめん。そうだね、いただくよ。」

「じゃあ、準備しちゃいますね?」

もう機嫌が直ってしまったらしいキョーコの後姿を見ながら、クオンはテーブルに静かに腰掛けた。

(そう…か、彼女がキョーコちゃんだったんだ…)

小さい頃、クーに連れられて訪問した日本。
実家のある京都の川原で女の子と出会った。
たった数日間ではあったけれども、その記憶は間違いなくクオンの心を温かくする。

(俺が持っている日本の女の子のイメージは、間違いなく“キョーコちゃん”……君だったんだよ。)

想定外の偶然に、クオンはそっと目を閉じた。





(続く)
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