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嫁ものがたり~おじ様たちの密談~

こんばんは かばぷーでございます。

嫁ものがたりの番外編です。

一体どうしてこのような展開になってしまったのかしら?というお話です。
実は物語の後ろ側で暴走していたクーさん。そしてその仲間には…恐らく皆様の予想通りあの方の存在がございましたってことです。

では、続きからどうぞ。







嫁ものがたり ~おじ様たちの密談~




「ボス…実はクオンの事で相談があるんだが…」
「ん?どうした?」

「最近、あの子に言い寄る女性たちの数がますます多くなっているだが、長く付き合っている様子が殆どないような気がするんだ。」
「何だ、それは何が問題なんだ?浮いた噂の一つや二つ、いいじゃねーか。あいつだってもう子供じゃない。放っておいたらいい。」

「…っ!そうはいかないんだ!」

「何だよ…相変わらずお前は暑苦しいな」
「だって、ジュリが言うんだ。サンドラの息子が結婚した、メアリのところもだ。どうしてクオンは結婚をしないのだろうと」
「そんなもん、個人の自由だからに決まってるだろうが。」
「個人の自由なのは分かっているさ!けれど、私たちはクオンを一度手放している!可愛い盛りに手放したんだ。そして今も彼の幸せを願ってはいるのに、一人も長く恋人に恵まれないのは、あの子に難点があるのか、そうじゃないのか…もう、あの子の年頃には私はクオンという宝物を得ていたというのに!」

「そりゃー…壊れていく息子を見るのは忍びないってお前が泣くからだろうが。それに、昨今の晩婚化は仕方ないんじゃないのか?」
「そうじゃないんだ!誰かを愛し愛され、幸せな人生を送って欲しいと願っているだけなんだ!!」
「ほー、そうかい、そうかい。だがな、クーよ。本当はそれだけじゃないだろう?」

「…むっ…ボスにそう言われることは分かっていた。そう…孫が欲しいんだ」
「ほお~~ぅ、孫ね…」
「小さなクオンと過ごしたように、私たちにも孫が欲しい。一緒に遊んで、楽しい時間を過ごしたいのだ!」
「それは、親の仕事だと思うぞ?」
「何を言う!そりゃボスは日本で暮らしてマリアのような可愛い孫が側にいるからいいじゃないか!私だっておじい様と呼ばれてみたいし、ジュリだってグランマと呼ばれたがっている!」
「いや…いまどき、ジジババと一緒に暮らす夫婦は日本でも少なくなっていて、なかなか珍しいと聞くがな。」
「そ…そうなのか?日本でもいまどきは一緒に暮らさないのか?」
「さあ、調べりゃ分かるだろうが…大方そんな風になってきたみたいだな。なんだ?孫だけが欲しいのか?それだけなら簡単だろう?そんな希望者ならわんさかいるだろうが。」

「……ボスは、そんな酷い事を言うのか…」
「何が?」
「私は遺伝子だけクオンの子であればいいとは思っていない!やはり可愛らしい嫁がいてこそ家族団らんに花が添えられるというものだ!」

「お前…暑苦しい上に古臭いな。」
「そうだろうか?やはり個人として認めるに値しない嫁はいやだ。お互い信頼しつつ、ジュリとも仲良くやっていける女性がいいに決まっている。愛する息子の嫁になるのであれば、やはり嫁も愛すべき人間であって欲しい!」

「……じゃあ聞くが、お前はどんな相手ならいいと思っているんだ?」

「勿論!クオンをひたすら愛してくれる一途な女性がいい!」
「ほうほう」
「そして、料理上手に越した事はない!ジュリの独創的な料理をカバーでき、なおかつ私の胃袋も満たしてくれると尚の事いいな。」
「クオンの事は丸々無視か?」
「いや、それができるなら、クオンだって食事に文句は言うまい。」
「ふ~ん、じゃあシェフとか選んだらいいんじゃないのか?」
「勿論それも考えた!けれど、家庭のことは無頓着な息子だ。ある程度の家事能力はあったほうがいいに決まっている。身の回りがこぎれいで、器用で家庭的な面もあり、心優しく時に厳しく、私たちの仕事にも理解がある娘であれば最高だ!」

「ハウスキーパーでも雇えばいいのと違うか?ジュリだって家事は苦手だろ?」
「だからっ!そういう問題じゃないんだ!」

「へー、へー。なら、容姿はどうするんだ。」
「当然クオンの隣に並んでも遜色ない美貌ならば、言う事はない!もし今はまだ未熟でも、磨いて光らせる楽しみもあるのだから!」

「クーよ…そんな娘どこを探しても…」
「いないのか?ボスの知り合いにはそんな子はいないのか?」

「…………………いや、心当たりがないわけじゃないな…」

「いるのか?本当にクオンの嫁に相応しい、そんな人間がいるのか?」
「何だ?お前さん、知ってるじゃないか」

ニヤリ…とローリィは口元を緩ませる。

「私が…知っている?」

「そう。料理上手で器用で気配りが出来、根性が座っていて磨けば光る素材を持った役者の仕事に理解どころかどっぷり嵌っている娘が…」
「そんな娘………ボス、まさか……」
「そのまさか…だろ?ただし、あの娘には尤も重要な要素が抜けているがな。」

「それは…何だ?」

「“人を愛する心”だ」

クーは目を見開き、ローリィを見た。

「それなら!あの娘は驚くほど不安定ではあるが、人を愛する事が出来ている!私が父親として関わったのだから間違いない。」
「ん~…まあ、俺もそう思うんだがな~~、男に関しちゃ、些か面倒ではあるな。ちょっとした要塞以上…まあこういっちゃ何だが、鉄壁の防御を誇る難攻不落の城…だな」

「男…?男性限定なのか?私は彼女に愛されたと思うぞ。」
「ああ…男は男でも、恋愛面はからっきしだ。ちょいと傷が深いのでね。だからラブミー部なんだが…愛される事についてはそれなりに克服した。けれど、男を愛するってことにはまだ至らない…どうだ?それでもいいなら送るぞ?」

「それでもいいならということは、それは、クオン次第だという事か?ボスはもしかしてそう考えているんだな?」
「さあ~…、それはどうかな?クオンのオスの本能を余すところなく発揮させれば、何とかなるかも知れん。最上君のトキメキ不感症の特効薬としては適任だと思うからな。」
「トキメキ不感症…ならば、クオンがいいかも知れん。あの子の煌びやかな容姿に目を奪われないものはいない!」
「あ~…まあ一般的にはそうだろうな。そうすりゃ、もしお前が彼女を僅かでも気にいっているのだとすれば、嫁問題は一気に解決するんじゃないか?」
「気にいっているも何も!相手にとって不足はない!!自分の手で育ててみたいとさえ思った逸材だ!しかも、要件はすべて満たしている。」

「じゃ、決まりだ。」

「だがボス、一つ問題があるのだが…」
「何だ?まだあるのか?」
「もし、クオンがキョーコを気にいらなかったら…そして、キョーコがクオンを気にいらなかったら……一体、どうなるんだ?」

「…さあ?」
「さあって…そんな無責任な!」
「よくよく考えてみろ、年頃の男女が同じ屋根の下にいて何も起こらないはずがないだろう?」
「それは…ッ」

ニヤニヤとするローリィは更に続けた。

「クオンだってさほど理性が固いわけじゃなかったろう?百戦錬磨のあいつが手練手管でフェミニスト振りを発揮すれば、堕ちない女はいないだろうよ。」
「で…でもだ!肝心のクオンがキョーコになびかないとか…」
「…おい!お前は俺を誰だと思っている?今、あの娘はお嫁さんにしたい女優No.1だぞ。悉く共演者の恋心を無駄に攫っていきやがる。お前でさえ手放しでいいと思う女を若いあいつが無視できると思うか?」

(…ゴクリ…)

「……ま、無理だろうな。クオンの方が先に堕ちると断言してやる!」
「クオンが…まさか…?」

「おう、しかも、簡単に天守閣には上がらせてもらえねーかも知れねーぞ?」

こうして、最上キョーコのアメリカ行きはあっさりと決まってしまったのである。



―――――そして後日


『ボス!聞いてくれ!クオンがキョーコにプロポーズしたんだ!めでたい事だろう!』

そう言って興奮状態で寄せられた報告の電話。
ローリィは葉巻を燻らせながら、報告をニマニマと聞いて、受話器を置いた。

「しかし…案外、時間がかかったものだな。社の報告で行くと相当クオンが煮つまってはいたようだが…あのヘタレめ。言い寄られることに慣れすぎだ。だがまぁ、予定通りといったところか……」

最上キョーコはようやく愛する事を取り戻したらしい。
そして、再びクオンも自分を許せる日が来た。

とても喜ばしい出来事だけれど、一つだけ心配が残っている…

「開門するも天守閣は守リ通す…か、怖えぇな…おい。やっぱり最上君は相当手強いらしいぞ。」

一人不敵な笑みを浮かべて葉巻を燻らせるローリィ宝田であった。




(おしまい)





なーんてことだったのですヽ(≧∀≦)ノ

ええ、お嫁ちゃん欲しさのクーさんと社長の悪ふざけ♪
こんなオチでもよろしくて?


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コメント

No title
本編、完結お疲れさまでした。
番外編も面白かったです(*^^*)
純愛って心が癒やされますね。
  • 2017-09-16│21:06 |
  • あやめ URL│
  • [edit]
Re: No title
> あやめ 様

労いのコメントありがとうございます。

番外編、気にいっていただけました?
ちょっとばかり、悪戯心を出してしまっていますが、きっと社長の心の中にはこうなる事を予想していると思います。(そうであると願いたい)
もどかしいほどに、キョコさんへの気持ちを募らせるクオン君は、書いていて楽しいものでした。
うちの蓮さんは結構グイグイいく場面も多いので!
続編、しばしお待ちくださいませね♪
  • 2017-09-17│08:35 |
  • かばぷー URL│
  • [edit]
No title
番外編ありがとうございます。
番外編2とか3とか待ってます。
続編のシリーズも待ってます。
クオンが素敵。40巻冒頭空港のクオンの絵柄で脳内にて、漫画変換しております。

あ、勿論、蓮さまの活躍も期待しております。

  • 2017-09-17│09:44 |
  • ありす URL│
  • [edit]
Re: No title
> ありす様

こちらこそ、コメントありがとうございます。
> 番外編2とか3とか待ってます。
うふふ、続編が大きな番外編だったりして…なんて、書いている本人は思っています。

脳内でクオンとキョコさんが動いてくれるのは、やはり嬉しいです。
グアムのクオン君がキョコさんに膝折ってプロポーズとか、萌えますよね。
確かに、イメージ的には「再生のキスを…」ってシーンの感じかも?
うん、海から上がった時の冷たい表情とかも出てきていますしね。
あちこちの本誌情報を脳内再生させてくださいませ。
  • 2017-09-17│11:44 |
  • かばぷー URL│
  • [edit]
番外編も楽しかったです。
クーの弟子入りから数年ってところでしょうか?映像作品は観ていたでしょうけど、直接会ってない時期が長いと、クーのなかでは「将来有望なかわいらしい、娘のような少女」でとまっていたのかもですね。

少し大人になったキョコさんは、お嫁さんにしたい女優さんで、イメージだけでなく、リアルでも家事万能&仕事の才能豊かな、美しい女性。

クオンが落ちないわけがないですね!

親父共の企みがうまくいってよかったです。(*´ㅂ`*)

あとは、相当手強い相手の天守閣まで「いつか」たどり着けるとよいですが。

番外編その2も楽しみにしてます。ヾ(๑╹▽╹)ノ"
  • 2017-09-17│18:56 |
  • まじーん URL│
  • [edit]
Re: 番外編も楽しかったです。
> まじーん様

本誌よりも数年経った設定なのですが、お話の中には明記していませんでしたね。
あえて、年齢設定はぼかしましたが、お酒を飲んでいるキョコさんなので、まあ適当に…です。

まじーん様の読みどおり、クーさんの中ではいつまでも将来有望な可愛い娘(息子)なのでございます。
だって、クオン君への扱いもそんな感じでしょ?全く、どれだけ子煩悩なんだか…と思わなくもないですが、実際いつまでたっても子供は子供なんですよね。(最近、特にそう感じます)過保護といわれても仕方がないのかもしれません。
きっと、彼らの成長を感じつつも、やはり目に入れても痛くない存在だと思うのです。

そして、現在お嫁さんにしたいNo.1の彼女に、クオンが落ちない訳がないじゃないですか!!
社長ってば、絶対分かってやってるんです!ええ、間違いなく!

> あとは、相当手強い相手の天守閣まで「いつか」たどり着けるとよいですが。

↑ これこれ!気が付いてくださいました?
それが続編なのですよ~~。
勘のいいまじーん様ならば、ピピン!と来てくださっているでしょうね。(うしし)
不憫なクオン君も楽しゅうございます!
しばしお待ちを!

  • 2017-09-17│22:23 |
  • かばぷー URL│
  • [edit]

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