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お城に行こう!4

ふふふ…ロマンティックが…(←これに続く歌も好き♪分かった貴方は同世代!)

ホテルのモデルは某有名な古城ホテルのスイートです。
調度品が綺麗だった~(サイト情報)

捏造だらけなので、ぬるくご覧下さい。





お城に行こう! 4



ホテルの玄関をくぐった後のキョーコの姿といえば、皆さんは容易に想像できるだろう。

キラキラの目を見開いて、メルヘンの世界にどっぷりとはまり込んでいる。
まるでどこかの宮殿に迷い込んだような、おとぎ話そのままの世界観に、キョーコのトキメキスイッチが入らないわけがない。

蓮は荷物をポーターに預けると、コンシェルジュに声をかけた。
興奮冷めやらぬキョーコをスタッフに預け、時を待った。



「やあ、出来たね」
「敦賀さん…これ…」
「うん、似合うよ。とても綺麗だ。」

今日ばかりはうっちゃられる事なく受け入れてもらえる言葉。
ぱああぁぁっと頬を染めるキョーコは、やはり猛烈に可愛らしい。

「折角お城に泊まるんだ。今日はお姫様気分を味わって欲しいからね。」
「凄く嬉しいです!」

中世ヨーロッパ風の衣装を身に付けたキョーコは、大きなパニエの入ったドレスを嬉しそうに揺らしてくるりと回った。
勿論、これも昨日手配したもの。
レンタルドレスであると思わせておいて実際は違うのだけれど、この際それも置いておく。

綺麗に髪を結い上げて、デコルテの大きく開いたそのドレスは多少窮屈そうではあるが、本当にお姫様のようだ。
蓮は椅子を引いてキョーコをテーブルへと導いた。

「どうぞ」
「あ…ありがとうございます。失礼します。」

レストランではなく、貴賓室らしい部屋に準備されたディナー
ゴシック調の壁紙、ドレープが美しいカーテン、揃えられた銀の食器、シャンデリアやソファーなどの装飾品・調度品・絵画の全てが、歴史を感じさせる中にも格調高い風情を醸し出している。

「わぁ~…お料理も素敵。」
「うん、流石だね、美味しいよ。」
「本当に美味しい!またイタリアのお料理とは雰囲気が違うんですね。」
「うん、どちらかというと俺はこっちの方が好みかな。」
「うそ…イタリアンな感じがお似合いなのに。」

さり気なく蓮の好きな料理の傾向が知りたくなる。

「そう?どちらかというと南ヨーロッパよりも口には合うみたい。だからかな、ロシア料理も苦手ではないね。」
「ロシア料理…そういえばお似合いかも。」
「一番しっくり来るのは和食だけど…ね、最上さん…これ作れる?」
「どれですか?」
「これ」
「ふむふむ…凄く美味しい~!作ってみたいですけど、日本にある食材なんですかね?」
「聞いてみようか?」

ロマンチックとは言い難い会話かもしれないが、一緒に食事が楽しめるのは本当に久しぶりなのだ。緊張せずに美味しい料理を楽しみたいと思うのは二人とも同じだ。
そして、あわよくば次の約束も取り付けたいと、心ならずも二人が思っていてもおかしくはない。

ちょっとだけお酒も楽しんで、キョーコもほんの少しだけワインを口にした。
初めてのワインは大人の味がして、でも不思議と不味いとは思わなかった。それは勿論そうだろう。だって、キョーコは知る由もないが、口当たりが良くて有名なドイツのヴィンテージワインなのだ。

「お酒って…不思議ですね。」
「うん?不思議って、どんな風に?」
「あのですね、ふわ~ん、ふわ~んって…言う感じで、ぽわぽわします。」
「ぷっ…美味しいってこと?」
「う~ん…ものすっご~~~~くいい気持ちには間違いないです。」
「じゃあそのあたりにしておこうか?未成年さん」

「未成年…ですが!あと数ヶ月で二十歳です!もう大人なんですから、子ども扱いしないで下さい!」
「了解。でも、いつも子ども扱いはしてないよ?」
「……思いっきりしてるくせに。確かに敦賀さんは大人で、どーせ最上キョーコはうっかりもドッキリもしないお子ちゃまですよ。」

おっと、絡み酒か…と蓮はクスリと笑みを漏らした。

「分かった、最上さん。もう君を子ども扱いはしない。」
「ホントですか?」
「本当。それこそ君もこんな筈じゃなかったとか言うんじゃないよ?」
「言いませんよ!これから大人の仲間入りですね!」

(全く…意味が分かって言っているのかね?)

どれだけ毎日夢に出てきては蓮の妄想を煽りまくり、どれだけ理性の紐を毎回毎回いとも簡単に引きちぎるのかというほど破壊力満点のくせに。
もう、この期に及んで学習能力なんてものは、ライン川に放り投げて沈めてしまいたい。
“そんなつもりじゃなかった”とか、“似非紳士”とばっさり切られようとも、昨夜電話をかけた時点で、蓮の心算は決まっていたのだから。

“最上さんと1時間だけでも会える時間が出来るのならば運命を信じて思いを告げてみよう”…と。

1時間でも良かった。それほどにキョーコを渇望していた数ヶ月。
けれども、3日間も一緒にいられるという降って湧いたようなこの幸運を手放せる筈もなく、蓮のボルテージは上がりっぱなしだ。

「最上さん、そろそろ部屋に行こうか?」
「はいっ!まだ私、お部屋を拝見していないんですよね。どんな素敵なお部屋なんでしょう?」
「楽しみにしてていいよ、俺も吃驚したくらいだから。」

食事を終え、優雅にキョーコをエスコートして部屋に向かう。

重厚な部屋の扉を開けると、再びキョーコは歓声を上げた。

「すっ…凄い!きゃあぁぁぁ~~天蓋つきのお姫様ベッド!暖炉!蜀台!何これ!何これ!何これぇ~~!!!敦賀さん、ありがとうございますぅぅ~~!!」

大興奮のキョーコも想定内。
でもきっとキョーコは気が付いていないだろう。蓮も勿論その部屋に足を踏み入れていることを。そして何事もなかったように扉をロックしている事にも。

うりゅうりゅと目を潤ませて、後ろの蓮を見上げる。

「敦賀さん!本当に素敵!こんなお部屋に泊まれるなんて、最上キョーコ、ご恩は一生忘れません!お代金は出世払いで必ずお支払いします!!」
「………(うん?)」
「本当に嬉しいです!凄くいい夢が見れそう~。」
「それは喜んでもらえてよかった。俺もこんな部屋に泊まれるなんて、凄く嬉しい。」

「……………へ?」

「うん、最上さんと一緒に泊まれて凄く嬉しい。」

「………い……一緒?」
「そう、一緒。」
「なななな…なんで?」
「んー…流石に昨日の予約じゃ二部屋は無理だったんだよ。ごめんね?」

勿論噓に決まっている。

「だから、今日はこの部屋。一緒の部屋も久しぶりだけど、大丈夫だよね?」
「あ、そか。分かりました。そうと決まれば、早速寝る準備を…」
「どうするの?」
「私はソファーで!」
「そんなの駄目だよ。言っただろう?今日の最上さんはお姫様なんだ。おいで?」

蓮はキョーコの腰を攫うと、ふわりと抱き寄せた。

「きゃっ!」
「まだダンスもしてなかった。折角のドレスなのにね」
「ダンス…」

蓮が一歩距離を置いた。

「一曲いかがですか?お姫様?」
「…っ!」

本当にお姫様に申し込むように、腰を折った蓮。
恭しく差し出されたその手におずおずと指先を載せると、ぎゅっと握られて心臓が跳ねた。

ゆっくりと…ゆっくりとステップを踏み始める二人。
ワルツなんて踊った事がある訳ない。けれど、蓮にあわせてゆっくり歩くだけでそれはもうお伽噺の舞踏会のような世界だ。

本当にこんな事があっていいのだろうか?
中世のお城でドレスを身に纏い、王子様みたいなキラキラした好きな人と一緒にダンスを踊っている。
うっとりするどころか現実と夢との境目も分からないほど、夢の世界に引き込まれる。
嬉しくて、楽しくて、幸せな世界の中で、ステップが止まった。


「…敦賀さん…?」


……ぎゅう…

「…っ!」

強く抱きしめられ、息が出来なくなる。

「最上さん…」
「はっ………はい……」

見上げた瞬間、柔らかな感触がキョーコの唇を覆った。


…ちゅっ…

リップ音を残してゆっくりと離れた時に、ようやくそれが唇の感触だと気付いた。
けれど、あまりに突然の出来事に言葉が出ない。


「君が好きだ…」

再び蓮の顔が近づいてきてキョーコの視界を覆った。






(続く)



にゅふ♪にゅふふ♪明日の5話は限定となっております…
6話にはちゃんと続きます。( ̄^ ̄)ゞ
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コメント

好きなんですってばあ(〃ω〃)
もっわ〰〰〰〰〰〰〰〰〰〰(*≧∀≦*)!!!!!
キュンキュンした!キュ〰ンキュ〰〰〰ンしたっっ(///∇///)!!!
あ〰ヤバい!鼻血だ!鼻血出る!!
この第4話、大好きです!ずっと楽しかった!
蓮くん、ぎゅっと抱き締めて、優しくちゅう♡あー(//∇//)このふんわかした二人の空気感が最高(//∇//)
  • 2017-08-14│21:07 |
  • ぽてとたべたい&ぽてとあげたい URL│
  • [edit]
Re: 好きなんですってばあ(〃ω〃)
> ぽてとたべたい&ぽてとあげたい 様

きゅんきゅんしたでしょー!!о(ж>▽<)y ☆
私も書いていて、これほど砂を吐いたのは久々です。
どれだけ甘いシチュエーションに飢えていたのだろう…〈呆れるけど笑う)
最近のトキメキ欠乏症だった私が、ちゃんと自分の文章で飢え補充が出来てしまいました。

もう、抵抗する気も無さそうなキョコさんのですよ。
まあ、会えない時間が愛育てるのさ~♪って、歌もあるくらいだからね(うふ)
堪らん蓮さんをお楽しみいただけたなら、とっても嬉しいです( ´艸`)
  • 2017-08-14│22:44 |
  • かばぷー URL│
  • [edit]

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