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絵画と裸体と承認欲求3

こんばんは

harunatsu7711様のリクエストです。

さて、いいペースで進んでおりまする。
敦賀先生の、押せ押せ?どこまで通用するんでしょうかね。

今回、いつもより長いかも?











「……で、どういう構図を考えてるの?」
「え…と、イメージ的にはこういう感じで……」

キョーコがサラサラと描いたラフに、蓮は目を見張った。





絵画と裸体と承認欲求 3





『まずは何枚かスケッチをしてみるといい』

そう言って、蓮の研究室に出入りを許された。
流石に油絵科のキョーコが、彫像科の講師の研究室にたびたび入り浸るわけには行かないはずなのだが、キョーコの研究室の指導教官は宝田教授…なぜか、そんな事が幸いして蓮をモデルにして卒業研究を製作する事に関しては、哀れみの目で黙認された。
キョーコ的にはあまり嬉しくないことではある。

普段の生活をスケッチしながら、キョーコは改めて蓮のスタイルの良さを実感した。

(脚、なっが!顔、ちっさ!これは規格外よね………何頭身あるのかしら?しかも胸板…厚いし、肩幅は広くてがっしり…ふむふむ…)

毎回、毎回、視姦されているような気分に陥る蓮ではあったが、その視線には色っぽい何かではない、強い意志が満ちている事に満足していた。






「じゃあ、そろそろ実際に描いてみる?男性のヌード」

授業の終わった教室で、熱心にデッサンをしているキョーコに声をかけた。

「げほッ……だからですね、敦賀先生…ヌードではなくセミヌードですと、何度申し上げればよいのですか?」
「だから、そんな変わらないって。どうしてそこまで過剰反応するかな…」
「かっ…過剰反応なんて、してません!!」
「過剰反応してない…って、それで?」
「や…だって、ヌードだなんて…そんなの、いかがわしくて破廉恥ですから!」

(いかがわしい?…破廉恥?)

随分と古風な日本語を聞いたものだと、蓮は心の奥で思いながらも、それを口には出すまいと思った。それはなぜなら……

「ははーん……さては最上さん、男性の裸…見たことないんだ。」
「みッ…!?見たことはありますよ。ダビデ像も見ましたし、ほら、体育の授業で水泳だってありますし!」
「でも、体育はオールヌードじゃないね。ダビデだって実物じゃない。」
「ひいぃぃぃぃっっ!それとこれとは別です!」
「それに聞いたよ?ダビデのスケッチに、不要物…描いたんだって?」
「ぎゃああ!!やめて下さい!それは、直視できないので仕方なかったんです!!」
「困るなあ、ダビデ像の股間にうちわを置いて描くなんてさ…どんなダビデさ。」
「ひいぃぃぃっ!やめてぇぇぇぇ~~!!!」
「それに、セミヌードだって時と場合によってはヌード以上にセクシーで、際どい場合があるでしょうに。」
「はわっ…せっ、先生!!もうそれ以上は!!」
「はい、はい、分かりました。セクハラといわれないうちにやめとくよ。」

はあはあと呼吸を落ち着けながら、唇を膨らませて、論点がずれているだのなんだのと、ぶつくさといっている。
つまり、古風だなんだのという以前に、彼女にはそういうモノに対する免疫自体が存在しないのだろうから。

けれども、そんな事ばかり言っていても一向に課題製作は進むわけがないのだ。蓮は一つ息を吐くと、普段思っている事を口にした。



「最上さん、君はヌード…いや、裸体を誤解している。」

「………誤解?」

きょとんとしているキョーコに、蓮は続けた。

「そう、裸体は美しい。それは男性でも女性でもだ。痩せていても太っていても、それはそれなりの美しさや不思議な魅力がある。セクシーだとか、破廉恥だとか、いかがわしい…?で片付けられない神秘的なものだよ。人は誰でも裸で生まれて来る。そういう生命の躍動感とかも、感じて欲しいんだけどな…」

「………そんな境地には至れません。」
「ははっ、そうだろうね。まあ、おいおい分かればいい…でも、もう一度言うね。裸体は美しい………」



「…………」

キョーコは、息が止まるかと思った。
言っている内容は、至極、破廉恥極まりないのに、まるで、後光が差したように煌びやかな笑顔を見せられて、神々しいまでの姿でそういわれると納得せざるを得ない気がする。
現に、蓮の身体はたとえ服を着ていたって、キョーコ的視姦ビジョンでは、その薄い布切れの中にはちゃんと男の肌が存在していて、この視覚的に美しい男の生肌がどうなっているか?おそらく均整が取れているに違いない肉体を…ダビデ像とは違う実際の敦賀蓮という生身の男性の裸体を見てみたいと、実は興味がむくむくと湧き始めていたりするのだから………




「最上さん?」

「ひょえあういはいぃぃぃっ!!」

「何…こっちが驚く。で、これくらいでいいの?」


「………はへ?」
「それとも、これくらい脱ぐ?ボトムはどうしようか?」

「いきなりっ!??ひぎゃあああああ~~~!!!」

おもむろに、シャツを肌蹴た蓮の胸元が直視できなくて、それこそ、研究室の周囲、半径100mの範囲くらいに絶叫が響いた。




*  *  *




「全く、人聞きが悪すぎるだろう?襲ったわけでもあるまいし……」
「すッ…すみません!」
「総務にコンプライアンスがどうのこうのといわれて…これで始末書とかやってられない。」
「もッ………申し訳ございません!敦賀先生のご尊顔…いえ、ご尊体があまりに目の毒…いえ、眩しくて目が眩みまして…」
「毒…といわれたら心外だけれど、逆に目が眩むほどのものも、生憎持ってない。……はい、ついたよ、どうぞ?」


結局、シャツの前ボタンを肌蹴た蓮と、涙目で大絶叫するキョーコの構図は、駆けつけた大学の総務の面々に誤解されるには十分すぎて…いくら、セクハラでもパワハラでもなんでもないといっても、後日、懲罰委員会の取調べとなってしまったらしい。まあ、勿論誤解には違いないし、懲罰委員会の長が事実を確実に知っている宝田教授である以上は、穏便に済ませられるであろうが…
けれど、あれほどの絶叫を上げられたとなると、この先、大学構内での作業は無理だと予測がついた。


「ここは…」
「俺のアトリエ。散らかってるけど、どうぞ?」

キョーコはぐるり…と、その空間を見渡した。
決して狭くはないその空間には、無数の丸太や色とりどりの石材と、それを加工する道具と、イーゼルと…

「先生は…絵も描かれるんですか?」
「ん?……ああ、デッサン程度にはね。その辺に座ってて、お茶を入れるから。」
「あ…、すみません。ありがとうございます。」

彫刻の削った木片が散乱していてもおかしくないのに、その空間は綺麗に掃除されていて、なんだか、敦賀先生“らしい”気がした。
部屋の隅に置いてある木製のスツールにちょこんと座ると、なんだか妙に落ち着く。

「はい。あったかいのでいい?」
「……ありがとうございます。いただきます。」

陶器のカップの表面からじんわりと飲み物の熱が手のひらに伝わって、心までがホッと落ち着くようだった。

「ねえ……一つ聞いていい?」
「はい、何なりと。」

「あの…さ、君が裸体を…特に、推測だけれど男性の裸に過剰反応を示すのには……理由がある………?」
「………っ!」

「そう、あるんだね。」
「え~~…う~~…まあ、はい。」
「社さんから聞いたけれど、君、悉く裸体デッサンの授業も避けて通って……単位も危うくて、例のうちわダビデのスケッチで許してもらったって?」
「はあ、温情で…」

ふう…と蓮は溜め息をついた。

「なるほど……。それで、宝田先生の指示が卒業制作に男性のセミヌードか。」
「……………」

「で?その理由って、何?」
「う………、言わなくちゃ………いけませんか?」
「いえないほどの理由なら、聞かないけど…、そんなので、描けるの?」



うむッ…なんて、口を噤む声がしたと思ったら、青くなったり赤くなったりして、目はウロウロと床と宙を交互に彷徨っている。

「あの……」
「ん?」

「………小学生の頃…なんですけど、友達と一緒の学校の帰りの事だったんです。」
「うん…」

「その友達と、別れて…公園を突っ切って帰ろうとしたら…茂みから……」
「………」


蓮は躊躇った。これは、聞いてもいいものかと……彼女が男性の裸体を描けない理由は一体なんなのだろう?と知りたかったのも事実だ。けれど、そんなに辛い事があったのならば、もうこれ以上聞いてはいけないのではないだろうか?

「……茂みから、男の人がいきなり出てきて…」

ゴクリ……
聞いても……いいのか?本当に…?

「その……コートを…コートが開いたら……全裸だったんです!!!」





「……………は?」

「もうっ!!最低――――です!だって、いたいけな小学生の前に、全裸の男が通せんぼですよ!?怖くて、不気味で…!!ぎゃーっっ!!今の記憶がモザイクでも鳥肌です!!ほらっ!ほら、これ、見てくださいよ!さぶいぼ!!」

「露出…狂の人…?」
「知りませんよ!!その後で、通せんぼされているのを近所の幼馴染に見られて、喜んでガン見していただの、隙があるからだバーカとか、あることないこと吹聴されて!いい迷惑です!見たくて見たんじゃな~~~い!!だから、もう男の人の裸なんて、一生見るもんか!!って、実は水泳の話も噓です!!あれから、水泳も泳げなくなりました!そのせいで体育の実技点もケチョンケチョンで、オール5の夢も露と消えました!!オリンピックも世界水泳も女子種目しか見れないんですよ?海水浴だって、プールだって行く気が起きません!!もう、私の青春、返してぇぇ~~~!!!!!って感じなんです!!」

「ぶふっ…!!」

「もう、笑い事じゃないんです!本当に切実なんですから!!」
「ぷぷぷぷぷっ……分かった!よく分かった。急に君の前で脱いで悪かった…、ごめん!くくくくっ!」
「………いいです、私こそ、折角私めごときに協力してくださる敦賀先生のあらぬ誤解の元になり、申し訳ないですから。」

「じゃあ…どうしよう、困ったな……、まず、裸に慣れることからはじめないとだけど…そんな時間もないだろうし………」

「先生!大丈夫です!!最上キョーコ、ここは一つ腹を決めて敦賀先生のスケッチを頑張る事にしました!」
「そう?できる?」
「はい!!そこで、スケッチをさせていただくに当たって、良い案が浮かびましたので、お願いがあります。」
「うん、何」

「“これ”を、身につけた状態でスケッチさせて欲しいんです!!」






(続く)




おお。、ついにやる気になったキョコさん!!
いつになったら、彼のつくりが正確に書けるでしょうか?

でも、、、、、、、うちわでち○こを隠したダビデ像…
一体、誰が貼ってくれたのやら?


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