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S-ふれ 2

こんばんは
第二話です!

今回はキョコさん視点ですよー。

ネタ元のお話はこちら↓
リク魔人様のリク罠208


では、どうぞ♪









S-ふれ 2






(ふ…普通にできてたわよね……)

と、キョーコの心中は穏やかではなかった。

だって、4年も片思いをし続けた相手と、昨日うにゃらうにゃら…をした。

きっかけはどういったこともない。
いつものように蓮のマンションに行って、いつものように食事を作って、いつものようにDVDや録画を鑑賞して……

………いつもと違うのは、そこに蓮がスポンサーからもらったという濁り地酒があったこと。

「美味しそうなお酒をもらったんだ。最上さんも一緒にどう?」

にこやかに勧められた昨日のお酒

キョーコにしてみれば日本酒の仲間がどちらかというと好みで、得意なお酒の種類。
意外と自分は日本酒が好きなんだなと最近自覚し始めたところだ。

けれど、確かに蓮はいつもと違った。

ワインを飲んでも、ウィスキーを口にしても、ブランデーでもあからさまに蓮が酒に酔った姿を見かけたことはない。まあ、色気のない後輩を送る口実に飲酒を控えているときもあったわけだし、どこまで飲めるのかをキョーコが目にする機会がなかっただけなのかもしれないが、自宅でお酒を口にする機会が今までにあったにもかかわらず、目元がほんのり赤くなって、心なしか目が潤んでいるなんて色っぽい姿を今まで目にしたのは初めてのこと。

(ふわぁ~…こんな敦賀さん、初めて見た…)

二人して口当たりのいい酒をすいすいと呑み進めて、気がつくと蓮の体温がすぐ隣にあった。

気付いた瞬間、心臓が跳ねた。

長い腕がソファーの後ろから回って、長い指がいつの間にか自分の髪の毛を弄っている。

キョーコの手の先からお猪口を取り上げると、手の甲や指先をなぜか艶かしい手つきで撫でていた。

「………うん、可愛い手だね」

どろり、と甘すぎる声がキョーコの脳内に痺れに似た感覚を起こす。

「柔らかくて、綺麗……」

壊れ物を扱うように撫でた後、やわやわと感触を確かめるように指の隙間に指を絡めるとキョーコの手の甲に唇を寄せた。

「!?」

それだけではない。
ちゅ、ちゅ、と悩ましげな音を立てて、指先を甘く噛んだ

「ひゃっ…」

ぎょっとしたにもかかわらず反応が遅くなったのは、きっとキョーコもしたたか酔っていたせいだろう。
見上げるとそこには明らかに色を滲ませた夜の帝王が妖しく微笑んでいて、逃げる事すら叶いそうにない。

だって、髪を弄んでいた指先が後頭部にするりと回されて、もうそれ以上は頭が動かせなかったのだから。


「最上さん……好きだよ」


突然に零れた言葉
潤んだ瞳でキョーコを見つめる眼差し

「ずっと、ずっと…好きだった。キス、していい……?」

諾も否も言う間もなく唇が塞がれて…

「…愛してる」

あとは蓮の為すがままだった。











(あんなっ……は、は、破廉恥な!!)

流されて、思いっきり流されて
ふわふわとした感覚に惑わされて、思い切り啼かされた。

感じるって、ああいうことを言うのだと初めて知った。
耳で聞きかじっていたのとは大違いだ。

気持ちいいかといわれたら、間違いなくYesと答えてしまうだろう。
敦賀セラピーの比じゃなかったと改めて思う。

頭の芯が霞んで蕩けて、一切の判断力が吹き飛んでしまうような………







(だめっ!!破廉恥~~~~ぃぃぃぃぃぃ!!!)

生々しい記憶の再現に自主規制がかかる。




(今朝だって……)

昨夜のことが夢や幻ならばさっさと醒めて、「昨日の事は勘違いだった」とか「夢でも見たんじゃない?」とかなんとか、どうせならばっさりと引導を渡して欲しいと思いながら、美しい蓮の横顔にうっかり見蕩れていたら、ふわり、と蓮の頬が緩んだ。

そのままぱちりと目を開けたかと思うと、キョーコがそこにいたことに少し驚いた様子で、じぃーっと見つめてきた。
もしかして、寝ぼけているのだろうかとしばらく動向を見守っていると、何かを確認するようにあたりを見渡してまた微笑む。


「おはよう、キョーコ」

(キョ!?キョーコ!??)

いきなり呼び捨てにされて、若干パニックを起こしそうだった。

「おはようございます、敦賀さん」

冷静さを取り戻すように、淡々と挨拶を返してみた。
けれど、そんなキョーコを意に介する様子もなく、微笑みながらさらりと頬を撫でる長い指…

「何…やってるんですか…」
「ん?君がここにいるのが嬉しくて、つい…」
「もしかして、一息に息の根を止めるつもりですか?」
「何なのそれ」
「それとも、新手のいじめですか」
「どうしてそうなるの?これがいじめてるように見える?」
「見えなくはないかと…」
「酷いな君は」

さして怒る風でもなく、ふわりと笑ってまた髪を撫でる。

「もしかして…ご機嫌、ですか」
「うん、当然だろう?」

酒に酔って判断力が低下していたに違いない昨夜
酔った挙句に自分のように貧相な女(しかも後輩)に手を出すなんて、普段の蓮なら絶対に有り得ないこと。
しかも、脳みそが勘違いするに違いない言葉をつらつらと重ねられ、きっと数多の女性たちに囁いたであろう台詞に、うっかり翻弄され醜態をさらした現実。
でも、まあそれはお互い酒の勢いによる気の迷いだからと言い切ってしまえばそれまでだと妙に納得もできる。

(やっぱり……あれは酔った勢い!それ以外に考えられない!)

だがしかし、まだ酒が残っているのではなかろうかと些か心配せずにいられない今朝
朝になっても惜しげもなく甘台詞を口にしたかと思うとすかさず額に降ってくる唇と、朝っぱらから醸し出される夜の帝王な雰囲気に耐えられない。
まさか、こんなふうな朝が待っているとは予想もしていなかったが、考えようによってはこれもある意味想定内ともいえる。酔った勢いといえ、一晩ベッドを供にした相手を無碍にするなど、天然タラシの蓮ならば考えられないのだから。

(なるほど、敦賀さんクラスともなると緊急時にも慌てたりせず、翌朝の動向もスマートになさるわけね…)

……そう。これは一夜限りのアバンチュールで、蓮にとってはそれ以上でも以下でもない。この一連の流れはあくまでも百戦錬磨なモテ男の事後処理なのだ。今までの関係以上を望むなど有り得ないしもってのほかだと、一瞬沸いた己の浅ましさにいたたまれなくなってしまう。


(これは、大人の階段を登ったってことなのよ!!何事もクールに振舞える大人の女性への階段を!そう!たらしでコマシな敦賀さんに曲がりなりにも一応認められたという事なのよ!こんな事で泣いたり、喚いたり、束縛したりしない大人の女性へのステップ・アップ!!よし!!!!!)


だからこれでいいのだ。
ちゃんとこれからも何事もなかったように後輩としてやっていける。
これは、迂闊な先輩俳優の社交辞令なピロートークなのだから。と自分に言い聞かせた。

濃厚な誘惑に惑わされた自分の愚かさを呪いつつ、今朝のスマートな姿に昨夜の蓮の姿を重ねる。

(本当に、嫌味なほど…)

ならば、自分もなって見せよう。
蓮の一晩限りの相手として相応しい大人の女性に…


『朝食の準備をしておきますから、召し上がってくださいね』
『本日は朝から収録があって食事はご一緒できません。では、お先に失礼します』


キョーコはその日の予定を口にして、すり抜けるようにマンションを後にしたのだった。








(続く)




うあぁぁ~~なぜこうなった!?
キャ(/ω\*))((*/ωヽ)ァァ
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コメント

むふふ
キャ(/ω\*))((*/ωヽ)ァァ

酔っ払い蓮くん、キョコさんに甘えながら、口説いてるし!可愛いですね〜。

ベロンベロンなせいか、先輩らしくとか、格好よくとか、考えられず。

それがよかったのかしら。(∩*´ω`*∩)

流されてたキョコちゃんは、見事に立ち直りましたね。←ラスボスらしく蓮さんが望まぬ方向に

次がどうなるのか。楽しみです!

キャ(/ω\*))((*/ωヽ)ァァ


  • 2018-11-18│23:36 |
  • まじーん URL
  • [edit]
キョコはこの路線ですね~
本日アップに気付かなくて、キャーと言って読みましたです( *´艸`)

キョコにとっては、やっぱり『破廉恥』が一番に来ますね(^▽^;)
『酔った勢い』
『(蓮にとっては)アバンチュール』
でもちゃんと「うふん…」と感じたのね(オイ?)
そこで大人の階段を上る~君はまだシンデレラさ♪

でもでも蓮の方が泥酔状態でもキョコとちゃんとデキたのね( *´艸`)
さて、頑張ってキョコのヘンな思い込みを取り除かないと、蓮様ガンバ!

すみません。自分もジタバタしてるせいか、感想がジタバタし過ぎてますm(_ _)m
  • 2018-11-18│23:56 |
  • 山崎由布子 URL│
  • [edit]
Re: むふふ
> まじーん 様

もう、キョコさんを触りたくて仕方ない感じですね。
酔っ払ってたら、相手がキョコさんだけに我慢できませんでしたー♪ってオチ?

そして、意外と冷静に迂闊な先輩のピロートークから立ち直ってしまったキョコさんは、いろいろと思うのですよ。
ああ、やっぱり…酔っ払った男は信じちゃいけないんだわー…(遠い目)ってね。
でも、先輩の誘惑に勝てるはずもなく…てことになりそうですね♪うふふふふー
  • 2018-11-20│19:50 |
  • かばぷー URL│
  • [edit]
Re: キョコはこの路線ですね~
> 山崎由布子 様

やっぱりキョコさんはこの路線が王道でしょう!!…って、それ以外には思いつきませんがな!
お互いに酔った勢いで、彼にとってはアバンチュール。やはりリップサービスなピロートークには懐柔されませんでした!なオチ。
リップサービスだと思えてしまうところが悲しい…一体蓮さん、どれだけタラシコマシ認定が過ぎるんでしょう?

そして、酔っててまともに出来たのか?疑惑(ぷぷぷ)ですが、ちゃんと「いい夢」だと思えるくらいには、できたんだろうなー。なんて、ニマニマしています。
お忙しい中コメントをありがとうございました。
  • 2018-11-20│19:56 |
  • かばぷー URL│
  • [edit]

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