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S-ふれ 3

こんばんは

だんだん皆さんお気づきですね。
S-ふれの意味…
ええ、ご推測の通りです
それにしても、上手くかけませんなァ…(´・_・`) 困った


ネタ元のお話はこちら↓
リク魔人様のリク罠208


注) 今回、若干コミックスネタバレを含んでおります。
ネタバレ傾向は嫌いと仰る方は、見ないことをおすすめします。


では、どうぞ
















S-ふれ 3





「最上さん、今日の夕方、空いてる?」
「え?今日…ですか?」

「そう。美味しいお酒が手に入ったんだ。久しぶりに一緒に…どう?」

いつものようにキョーコを誘う。
以前は食事の準備を依頼していたこの行為は、いつの頃からかお酒の誘いになった。

「ご相伴に預かってもいいのでしょうか?」
「勿論だよ。じゃなきゃ誘わない」

キョーコはう~んと唸って口元に手をやる。

「確かに、最近の食事事情も気になりますけど…もしかして、また召し上がってないんですか?」
「ちゃんと食べてるよ。それはご心配なく」
「噓ばっかり!敦賀さんの食べてるよは、一番信用なりません!」
「だったら確認しにおいでよ。ちゃんと最上さんの作ったものなら食べるから。」
「もう!食事の事は早めに教えてください。実は一件、飲み会に誘われてるんです。」
「そうなの?もう返事した?」

「いえ、それはまだですけど…あと少し遅かったら、行きますっていうところでした。」

あれから何度か食事の依頼をしてみたけれど、互いに忙しくてスケジュールが合わなかったり、キョーコ自身が何だかんだと理由をつけたりして、二人の時間を取ることはほとんどできなかった。

しかも、食事だけなら今までと同じ。
食事をして、会話をして、紳士的に彼女を送り届ける。

今までと同じように、いや以前よりも明らかに先輩後輩の立ち位置を崩さないキョーコに、どんな分かりやすいアプローチを仕掛けても、反応も今までと同じだった。
寧ろ今までよりも頑なに、タラシだコマシだ女の敵だと警戒を滲ませる。

けれど、一度覚えたキョーコの甘さは何物にも替え難く、キョーコ欠乏症もますます酷くなる。どうにかして彼女を抱きしめたくてダメ元でお酒の提案をした。

『美味しいお酒が手に入ったんだ。試してみない?』

その言葉に、キョーコは小さく頷いた。

ほろ酔いのキョーコは破壊的な可愛らしさを醸し出す。
手を握るとぽっと頬を染める。
指先を絡めると潤んだ瞳で見つめてくれる。
肩を抱き寄せるとコテンと頭を預けてくれる。
キスをすると……


普段は見せてくれないキョーコの姿はそれだけで蓮を満たした。
待ち望んでいたスキンシップも、もっと深い身体のふれあいも、アルコールの力を借りていればキョーコは躊躇いながらも受け入れてくれる。

素面の時のそっけなさを埋めるように、それからはいつもこの手を使った。









「敦賀君、最近悩ましい事でもあった?」
「え?」

久々に共演した貴島と飲みに出かけた夜の事だった。

「いや…別にそういうわけじゃないけど。」
「なあんだ、女性に纏わるプチ事件でもあったのかと思ったよ。最近機嫌良かったのに落ち込んでるみたいだし。」
「何?そういうふうに見える?」
「見える!見える!大体何年も前から、君の機嫌にあの子が関わってるのは、周知の事実だからね。」

にやりと口角を上げる貴島には、もう否定する気なぞ起きないのがここ数年の会話の流れだ。
今、貴島と一緒に飲んでいる理由も、鋭いこの男ならば察しているのかもしれない。

「なんかさぁ、最近あの子、色っぽさが増してるって評判なの、知ってる?」
「あの子?」
「そう。やーだねぇしらばっくれてさ、君がいつまでたっても落とせないでいる“あの子”。うちの事務所の若いもんの話題にも上るよ?滅茶苦茶可愛いって」
「ふーん…」

落とせないでいるなんて、人聞きの悪い。
落としたさ。彼女を手に入れることに成功したんだと大声で言いたいけれど…微妙に後ろめたい。

「おや?敦賀君じゃないの、色気増し増しの張本人」
「どうだろ?」
「へぇ、余裕だね。ついにこのときが来たかー!?って、思ってたんだけどな。違う?」

お察しのとおり、我慢できなかったから今に至っているのだが…やはり貴島は侮れない。もしかして敦賀君ってマゾなの?なんてからかう気満々の貴島は、自分たちの関係に確信を持っているのか、これでもかと煽り倒す。

「いやー、今でも思い出すな。同世代の馬の骨に一瞬かっ攫われた時の君の大失態。もっとあの時みたいに取り乱した姿をいろいろ見せてくれるかと思った。俺、あのあともマジで3ヶ月は笑えたもん。」
「俺は笑えなかったけどね、あのあと大変だったの、君も知ってるだろう?」
「あー、香凪さん?ま、あれは敦賀君の自業自得だよね。酔ってキスされた挙句に、お見送りのエスコートなんてさぁ…八方美人が過ぎるから、ああいうふうに付け入られても仕方ないよね。」
「………そういうことにしといて。今は絶対にないから。」

「…ホントかよ?あの時と同じ顔してるのに?」

ああ、本当に貴島は侮れない。と溜め息をついた。

そう。目下の悩みは以前にも増してキョーコへの誘いが日に日に多くなっていく事。
今日だって、撮影所の隅で偶然漏れ聞いた“京子さん”というキーワード。反射的に足を止めて会話の中身を探ってみれば、含まれていたのは、“京子さんって、敦賀さんとは付き合っていないらしいよ”という頭を殴られたような一連の文章。

“事務所の先輩後輩で”
“敦賀蓮が可愛がっていて”
“敦賀蓮とは付き合っていない女優の京子”

そう、付き合っていないらしい
未だにキョーコの中では蓮と付き合っていることになっていないらしいのだ。

それが、いつものキョーコの態度に表れている。

“事務所の先輩後輩で”
“敦賀さんとは親しくさせて頂いておりますが”
“お付き合いなど、とんでもございません!!!”

本当に頭が痛い……

キョーコ曰く、あれは酒の勢いに乗じた気の迷いで一夜限りのアバンチュール。
そして今の状態は、誰にもいえない大人のカラダだけのお付き合い…すなわち、S-ふれんどと言うわけ。

(冗談じゃない!!)

ばっさり関係を否定された挙句に、飲みに誘われてOKするあの子を指を銜えてみているだけなんて!!
現状はそれを阻止する権利もなければ口出しなんて出来るはずもない。だが、もしあの時の俺みたいに、酒の勢いに乗じてあの子に何かをする輩がいたらどうするんだ!

ブブブブブ…

胸元で小さく震えるスマホ
画面を確認する口元がふと緩む。

「何、さっきまで瀕死の顔をしてたくせに」
「そう?そんな事ないと思うけど」

メッセージの送り主は社さんで、キョーコを飲み会から救出完了したとの報告にホッとするなんて、本当にどうかしてる。
あの子はまだ俺のモノじゃないというのに…

「ホント…君のその胆力には感心するよ。だーけど…お気の毒様」
「なんとでも。悪いけどお先に失礼していいかな」
「ほいほーい、じゃ、明日また。」
「お疲れ」

見事なまでに一瞬で立て直し、鉄壁な表情を貼り付けた人気俳優の後姿に手を振って見送る。


「あーあ、涼やかな顔しちゃって…本当で知らないよ?いつか馬の骨にする~~~っと掻っ攫われたってさ♪」

貴島は鼻歌まじりで残りのアルコールを口に含んだ。







(続く)
 
 

うむ。
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