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青年敦賀君A++

こんばんは
クリスマスイブの休日だなんて、 
なんだか妄想が膨らんでしまうのはなぜかしらぁ♪

今年のキョコ誕は久々の青年たちです。

これまた煩悩だらけの彼をご覧下さい。








青年敦賀君 A++





クリスマスなんて、誰がこの国に持ち込んだんだろう…

1549年、イエズス会のフランシスコ=ザビエルが鹿児島に上陸し、日本布教の第一歩を記した。南蛮貿易とともに宣教師がキリスト教を拡め、17世紀初頭までに西日本を中心に拡がった…と伝えられているのは、中学校社会の一般常識であることは理解している。

しかしながら、日露戦争以降、世界に進出し始めた日本が、世間にはなにやら楽しそうな風習があると新しいものに飛びついて広まり、一般家庭のささやかなイベントだったものが昭和の後半からバブル景気に煽られて、煩悩にまみれた男女のいかがわしい夜のイベントとなっている感があるのは否めない。(勿論、仏教徒であるにもかかわらず家庭でのささやかなイベントである事も間違いないのだが…)

おりしも、最上さんの誕生日は12月25日

…で、例の如く俺もその一般的な煩悩に自ら煽られた一人であるわけで…単純にクリスマス及び最上さんの誕生日を二人で祝いたいと思うけれど、俺たちはまだ高校生。しかも、センター試験直前の、受験シーズン真っ盛りと言う悪条件つき。
それでも、たまたまクリスマスイブという名のついた休日に、少しだけでも彼女に会いたくて、受験勉強を口実に何時間かを一緒に過ごした帰り道。
今はまだ単純に、一緒にいられる時間が少しでもあればいいと思っている反面、もの凄くいかがわしい妄想が頭の中を駆け巡って仕方ない。


「見て、敦賀君!イルミネーション、凄くきれいだね!」
「うん、綺麗」

そして最上さんは可愛いよ、と思っているくせに言えない俺。

「ふふふっ、毎日見てるのに、不思議。どうして今日は特別綺麗に見えるんだろう?」
「本当だ、何でだろうね?」

キラキラと、商店街の広場の真ん中に飾られたイルミネーション。
学校の帰りに毎日通っているはずなのに、彼女の言うとおり今日は特別に感じる。

「カップル、流石に多いね…」

まあ、そうだろうな。待ち合わせをしているだろう男女が嬉しそうに出会っては、手を繋いだり、腕を組んだりしてその場を立ち去っていく。

「俺達もカップル…じゃない?」
「ふふ、そう見えるかな?」
「見えるだろ?見えなきゃ変だよ。」

そして、俺たちも手をしっかりと繋いでその前を通り過ぎる。
塾から最寄り駅までの僅かな道のりだけれど、彼女と手を繋いで歩くだけのその時間が愛おしくて仕方ない



「そういえば、最上さんはいつも、何時くらいまで起きてる?」
「いつも?11時か、11時半くらいかな。」
「そうか、意外と早いんだ…」
「受験生らしくないって言いたいんでしょ。いいもん!受験生と言えど睡眠は必須ですから!でも、どうしたの?」
「いや、今日…は、クリスマスイブだし、遅くまで起きてるかなと思って。」
「今日?う~ん、どうだろ…」
「あの、さ…ちょっと遅くなるんだけど、電話してもいい?」
「電話?いいけど何時ごろ?」
「日付が変わった頃に」

最上さんが一瞬立ち止まり、え?と見上げてくる。

「うん、一番にお祝いが言えたらいいなと思ったんだけど、迷惑?」

そういうと、彼女の顔がうにゅ…と一瞬よれて、はっと隠すように首を振った。


「……ううん、嬉しい」



うおぉぉっ?滅茶苦茶可愛いんですけど!!??

思わず繋いだ手を引き寄せて、抱きしめたくなる。

我慢だ、我慢…と、薄暗くなりかけた駅までの道のりをゆっくりと歩いた。
名残惜しい事に駅の明かりが見え、最上さんが振り返る。

「送ってくれて、ありがとう。あの…敦賀君、これ」

おずおずと彼女から差し出された、小さなラッピング

「え、これ…」
「あの!そんなに大したものじゃないの!ちょっと使ってもらえたらいいと思って!」
「あり…がとう」

カサリと紙の包みを開けると、皮で出来た細身のペンケース。なめした皮で出来たそれの縁取りには、普通では見たことがない色の糸が使われていて…

「もしかして、手作り?」
「うん、そういうキットもあるんだけど、一応…手作りです。」

ああ、それで…と、数日前の最上さんの指先に巻かれた絆創膏が思い出された。

「凄く嬉しいよ。ありがとう。こういうの縫うの、大変だったろう?」
「少しだけね」

縫い目ごとに千枚通しで穴を開けて、太い針と糸を使って…と、皮を縫うのは意外と固くて大変なのだと、誰かから聞いたことがある。
そんな面倒な手間がかかるプレゼントを彼女はくれたのだ。


「じゃ、帰るね!」
「あ!待って最上さん」

「えっ…!?」


一瞬の抱擁と一瞬の口付け
時間にしたら1秒あったかなかったか

それでも、最上さんの体温を感じられた。
それでも、最上さんの額に唇が触れた。

一瞬で真っ赤になった彼女を解放し、まるで疚しい気持ちなど微塵も感じていませんというように、にこりと微笑んでみせた。


「じゃ、電話するね」



薄暗くなったと言えど、公衆の面前で抱き寄せられたのが恥ずかしかったのか、おでこに手を当ててぽかんとしたあと、慌てて改札に飛び込んでいった。

我ながら自分だけ欲望を満たそうとするなんて、何てずるい男なんだろうと己の大胆な行動を振り返りつつ、今日はもう勉強は止めておこうかと思わずにいられなかった高3のクリスマスイブ…





(おしまい)
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コメント

きゃわゆすな敦賀君
敦賀君たら…何やら固いことを言って…と思ったら、そういう事でも考えてないと、煩悩が煽られちゃっていたのね( *´艸`)

可愛い最上さんという彼女がいるけど、
僕たちは受験生だし、
高校生だし…、
でも可愛すぎる彼女は、手作りのプレゼントまで作ってくれるし、
可愛すぎて…煩悩が止まりませんか?( *´艸`)

そして明日は彼女の誕生日となれば…一番にお祝いしたい!
「電話するね」はわかるけど…額のキスか。許す!(←あんた誰?)

さて、続いて最上さん読みに行きまーす
  • 2018-12-26│21:47 |
  • 山崎由布子 URL│
  • [edit]
Re: きゃわゆすな敦賀君
> 山崎由布子 様

>敦賀君たら…何やら固いことを言って…と思ったら、そういう事でも考えてないと、煩悩が煽られちゃっていたのね( *´艸`)

そうなんですよねー。何だかんだ言い訳を作っておかないと、煩悩が…
理性的に行こうと、我慢、我慢の蓮君でした。
頭の中が、かなりのお花畑のようですね。
受験生なのに、大丈夫かしら?
  • 2018-12-27│20:50 |
  • かばぷー URL│
  • [edit]

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