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僕らはセピア色の夢を見る2

こんばんは


正月が明けてから、なんだかやたらと忙しすぎるのです。
気忙しい感じでおかしいな。
コメ返も滞ってしまってて…大変申し訳ないです。(´;ω;`)











僕らはセピア色の夢を見る 2





「どうも確信犯クサいわよね。」
「確信犯?え?何?」
「敦賀君」

その日の放課後、集められた会議室の席で琴南さんが無表情で呟いた。

「あんた、本当で実行委員やる気あったの?」
「うっ…やる気があったかと言われたら胸は張れませんけど、お役に立つことくらいはできるかと…」
「まあ、前期の仕事ぶり見てたらそうよね。いきなり先生の指名が来たから断れなかったんでしょうけど、ちまちまと精力的に動いてたから、感心した。」
「…!見ててくれたの?ありがとう。」

その瞬間、琴南さんの顔がやたらとびっくりしたような表情になった。

「もーっ!あんた、なんて顔するのよ?」
「へ?…ど…どんな顔?」
「普段からそうやってにこやかにしてれば、友達もできるだろうにって顔。いつも一人でいるから、ガリ勉が過ぎて一人が好きなんだと思うじゃない。」
「ガリ勉…ってそういうわけじゃないけど」
「そうなの?一人で勉強してそうじゃない」

「まあ、一人は…好きよ?」

「そうなの?」
「うん、昔から一人が好きなの。」

そう呟いたけれど心底一人が好きなわけない。
でも、現実私はいつも一人だったから、もう慣れただけ。
それに、自分の身に覚えのないことで、嫌味を言われるのは苦手だから。

「ところで、琴南さん、確信犯って何?」
「敦賀君のことよ。あんたに決まるのを待って、手を上げたように見えない?」
「うーん…そうかなあ?」
「そうよ。クラスの女子達、悔しそうだったわね。…まあ、私にはどうでもいいけど。」

敦賀君がいったい何の確信犯??と思わなくもないけど、琴南さんがどうでもいいなら、私にはあまり関係のないことのように思えた。

「何?もうクラス企画の相談事?早いね。」
「違うわよ、企画書貰ってきた?」
「うん、これ。で、何話してたの?」

企画書と説明のプリントを貰ってきた石橋君が、琴南さんに手渡す。
敦賀君と二人で、企画内容の説明を受けていたのだ。

「他愛も無い話よ。で、執行部何だって?」
「ある程度の予算案と、クラス企画の報告を明後日までだってさ。ね、敦賀君。」
「ああ、企画書出すのは早い方がいいみたいだったよ。琴南さんは、企画の方向性は決まってるの?」
「決まってなんかないわ。光、あんた、どういうのがいい?」
「奏ちゃんは?俺、メイド喫茶がいいなあと思ってるんだけど。」

光?奏ちゃん?と目を丸くしていると、石橋君が補足説明してくれた。

「ああ、俺たち、幼馴染なんだ。家も近所でね。」

幼馴染…そのキーワードに、胸がチクンと疼いた。

「そ、そうなの。」
「でも付き合ってるわけじゃないから、誤解しないで頂戴。」
「琴南さん、それは無理だよ。去年同じクラスだった人間は、みんな君たちが付き合ってると思ってるから。」
「つ…敦賀君、違うから!俺と奏ちゃんは付き合って無いから!」
「なんで光に全否定されるのよ!失礼ね。それより、メイド喫茶、いいんじゃない?」
「ホント!?」

ぱあっと石橋君の顔が明るくなった。

「ただし、メイドは男子がやってよね。」

次にはハウ~~ンなんて、困った表情に…ぷっ!この人、面白い!

「敦賀君がメイド役やったら、売り上げに貢献できるでしょ?」
「そんなことないと思うけどな。」
「まあ、謙遜しちゃって。ねえ、最上さん、どう思う?」

敦賀君がメイド…と思って、ぽや~んと妄想を膨らませているところに声をかけられたものだから、慌てて飛び上がってしまった。

「うひゃっ!いいかも!」
「でしょ?」
「え!?俺たちスカート?マジ?女子メイドじゃなくて?」
「石橋君…どうして素直にその提案、受け入れるかな。少しは抵抗してくれない?」
「いいじゃない、二人とも諦めてメイド服着なさいよ。」

どうも方向性は、男子メイド喫茶一直線らしい。

「あの~、でも喫茶店メニューはどうしますか?」
「あ…そうね。女子がウェイターをするとして、でも私、料理苦手よ?みんな簡単に作れるものならいいけど、ものによっては女子のブーイングがあるかも。」
「私っ!ちょっと作ってみたいものがあるんです。提案してもいいですか?」
「え…?作れるの?」
「腕には少し自信があります!」

三人が私の顔を見つめてくる。

「じゃあ、決まりね。簡単なメニューじゃないと許さないわよ?」

クラスに持ち帰り、一つの提案として出されたそれは、至極あっけなく、すんなりと了承された。
それはあくまでも、敦賀君のメイド姿を見たいがために他ならない。

結果、2Aの出し物は、ハロウィン☆メイド喫茶に決定したのだった。







「キョーコちゃん!これ、お願い!」
「はいっ!了解しました!」
「キョーコ!メニュー、これでよかった?レクチャー進んでる?」
「はいっ!もうすぐできます!」

慌ただしく文化祭の準備が進む中、実行委員の4人はくるくると目まぐるしく動いていた。

「きゃーっ!!ちょっと!綺麗!」
「敦賀君、美女過ぎる!!」

衣装合わせから出てきたメイド男子の姿を見て、女子が奇声を上げた。

「あら…案外まともじゃないの…」

琴南さんは石橋君の姿を見てそう呟いたし、その他の男子もまんざら嫌そうではないのが、このメイド服の奇妙なところに違いない。

「俺、スカートを初めて履いたよ。スースーする!」
「お…おう!すね毛の処理もばっちりだぜ!」
「なんだよ、お前したことなかったのか?道理でボーボーだと思ったぜ」
「お前、無駄毛処理なんてやってたのかよ!?」

こんな会話が飛び交う中、メイク担当の女子はご満悦だ。

「敦賀君、めちゃめちゃ肌キレーじゃん?メイクのし甲斐があったよ!」

ロングのウィッグを付けた敦賀君は、どこかのモデルのような顔立ちで、可愛いを通り越して、度迫力の美人になっている。

「でもさ、こんな大きなメイド服、よくあったね?どこにあったの?」
「これ?最上さんが作ってくれたんだ。流石にこの身長に合う既製品はなくてね。だからメイド役、免除されるかと思ったけど、残念。」
「えええぇ~~っ!!最上さんって器用!」

なんて声が漏れ聞こえてくる。

だって…だって、これで敦賀君がウェイターになったら、それはそれで売り上げ伸びるでしょうけど、一応女子のご要望がこれだったんですもの~~~。

そう。190㎝の長身の敦賀君に合うメイド服などない。いかなコスプレ用であっても特注となると高校生の準備できる範囲をはるかに超えてしまう。
だから、みんなの服に合わせで誂えたのだ。メジャーを一切使わず、手の尺だけというちょっと皆にドン引きされそうな技を駆使して。

オーダーメイド仕様のそれは、他のメイド服よりも若干ハイクオリティな飾りつけ。要は縫い始めたところが勝手に萌えてあれやこれや装飾を付け足したに他ならないのだけれど、それが意外と女子に高評価を得た。

「あ…最上さん、いた。どう?これ」
「とってもお似合いですよ。」
「君に作ってもらえて嬉しいけど、困ったな…これを似合うといわれても…」
「じゃあ聞かないでくださいよ。」
「ははは、違いない。メニューのほうが忙しいのにごめんね?で、そっちの具合はどう?」
「うん、まあまあ。敦賀君、これどうかな?」

差し出したのは、カボチャマフィンの切れ端。
ぱくっと敦賀君はは口に放り込んだ。

「ん、うまい。ほかには?」
「あとはかぼちゃクッキーと、かぼちゃプリンと和風のかぼちゃ白玉」
「珍しいね、かぼちゃ白玉?」
「小豆のかわりに甘く煮たかぼちゃと白玉団子なの。どう?」
「うん、いいね。あ、そっちも頂戴?」

そして、白玉の入った小さな小鉢を持ったまま、あーんと大きく口をあけた。

「え…?」
「プリンの味見がしたい。それ、食べさせて?」

「あ…どうぞ…」

躊躇いがちにスプーンを差し出すと、敦賀君は少し身をかがめてスプーンを口に入れた。

「ん、美味し。甘さ控えめなのに、味がしっかりしてるね。」
「栗かぼちゃだから…」
「御馳走様、着替えてくるから、待ってて?」


そういって、敦賀君は更衣場所に消えた。
周りの女子の視線が、背中に痛~~い瞬間だった。






(続く)






実はこのシリーズ、女子高校生の萌えシチュエーション10選みたいなのがあって、それに触発されたの。
2年前くらいに………「壁ドン」「耳つぶ」とかね。
ちょっとだけ敦賀君にさせてみたくてー♪な感じ。
そういうのがでてくる回と、でない回があるので探してみてね。

でもって、いろいろ盛り込みたくて長くなりすぎたんですよ。う~~ん、困ったのう。
そして時期を見て分かるように書き始めたのは秋ごろだったりします。
とても、時期はずれな感じですね ┐(´-`)┌。
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女子高生な敦賀君?( *´艸`)
女子高生な敦賀君、見てみたいわ~~( *´艸`)
詰襟とかもいいですが、綺麗な敦賀君(じゅるり…あ、ヨダレガ)
それもキョコがつい萌えて?燃えて?クオリティーの高い女子高生の制服を作っちゃうとこは、あり得そうですね。

そして、何気に「食べさせて」のお口あ~んする敦賀君。
萌えシュツ関係なくやってそうですよ、この似非紳士敦賀君!
周りの視線も何のその~キョコ攻めはしっかりと進行中ですね( *´艸`)
続きも楽しみです。
  • 2019-01-11│22:39 |
  • 山崎由布子 URL│
  • [edit]
Re: 女子高生な敦賀君?( *´艸`)
> 山崎由布子様

女子高校生な敦賀君を妄想してくださって、ありがとうございます。
きっと、震えが来るような美人さんに違いありませんね。
これは間違いないと思ってます!!

そして、萌えシチュエーション的な?モノもちらほらと…あーんとか、敦賀君にされてみたいし、蓮さんがキョコさんにあーんとかしてもらってたら…そんでもって、ちょっと身体を折る様にしてスプーンに向かっていく姿に私は萌えます!!

  • 2019-01-13│12:12 |
  • かばぷー URL│
  • [edit]

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