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無人島に行こう!1

○○に行こう!シリーズ
キャ、これも久々だわあ♪

コミックス44巻から妄想したものです。

では、どうぞー









『もし無人島に何か3つだけ持って行くとしたら、何を持っていきますか?』

きっかけはある雑誌のそんな特集記事だった。

それをTV局が面白おかしく番組の企画にしようとしたものだから、LMEの看板俳優の専属マネージャーである社は、そもそもぎちぎちに詰まったスケジュールをどうにかこうにかやりくりし、ロケを敢行した。
それもそのはず、例の3つの持ち物+αで何とかしようという、無謀な企画にも関わらず、それは担当俳優にとってかなり魅力的な企画には間違いなかったのだから。





無人島に行こう!1





「敦賀さん、本当にそれ・・・お持ちになるんですか?」
「持つよ。何か問題でも?」

キョーコは船の上で渋い顔になった。

(恥ずかしいから、あとで開いてくださいってあれだけ言ったのに…!公開するなんて!)
「だって、番組の企画がそれなんだろう?」
「そりゃそうですけど…(ううう、自分で渡しておきながら後悔と後悔と後悔の塊でしかないのにーーー!!!)」

青くなったり赤くなったり困ってのたうち回る姿に、(言わなきゃ誰のプレゼントかわからないのに…)なんて思っているなんてことは口が裂けても言わない。


さて、彼らの現在位置は某洋上
向かう先は、もちろん本日のロケーション先である無人島


【持ち物】
① サバイバルナイフ
② 腕時計
③ いつでもどこでも上質な睡眠を提供してくれる安眠まくら



これが、LMEの看板俳優が持参することが許された3つのアイテムである。
この3つの持ち物を持って、2泊3日で本当にサバイバルをしてもらっちゃいましょう!という乱暴な企画がまかり通るのだから、芸能界はある意味平和で、それをLMEが了承するなんて当のTV局もぶっ飛んだに違いない。

同行するのは一人のカメラマンとプロデューサー兼ディレクター、この企画をした番組『とりあえず、やってみよう!』のアシスタントを務める京子こと最上キョーコの3名だった。

もともと、京子の“何でもおいしく食べてみよう!”なんてコーナーで結構いろんな食材を調理してきた番組なものだから、今回はそれとサバイバル無人島生活との抱き合わせ。失敗したとしても、簡単な食材さえ手に入れば何とかなるとの目論見だ。

「敦賀君、もし君の持ち物だけで何ともならなくなったとしても、とりあえず緊急時にはこちらの荷物に頼ってもらったらいいからね」

なんてディレクターの助け舟にも、蓮は動じることはない。

「そうですね。できるだけそうならないように頑張りますよ」

そんな会話を最後に、船は無人島に到着した。





「さて…と、まずは暗くならないうちに、飲み水と寝床の確保かな」

船を降りた蓮は、計画をスタッフに告げる。もちろんすでに収録は始まっているのだ。

「最上さんはここで待っているといい。あ、ごめん。京子さんって言ったほうがいいね」
「いえっ、私も同行します!どこに何があるのか把握したいので」
「そう?じゃあ一緒に探検にしようか」
「はい!」

そこは、さほど大きくない島で、ぐるりと回っても周囲は4~5kmほどの距離だろうと思われた。

ある程度の広さを持つ砂浜と、その後ろには切り立った崖と森。獣道らしき道をたどり、ジグザグに山の斜面を登り切れば、わずかながら開けた場所もあり、なんとも絶好のシチュエーション。
生き物の気配もあるし、何やらどこかで見かけたような果物も自生している。

「うん、ここがいいかな」

ぐるりと島を一周した後で、森の中の岩が張り出て作られた横穴をねぐらと決めたようだ。
浜辺からさほど距離があるわけでもない岩場で、よく見ると近くにはちょろちょろと湧き水らしきものも流れているし、これを飲料水とするのだろう。

「敦賀さん・・・でも、ここ、何か不気味な感じがしませんか?」
「そう?海岸にも近いし、ここなら雨もしのげる。京子さんもテントはこの付近に張るだろ?」
「いえっ、敦賀さんが屋外で過ごされるのに、私なんかがぬくぬくとテントで眠るわけには!」
「大丈夫だよ。ちゃんと寝床にするし」
「え?」
「ちょっと手伝ってもらっていいかな」

そういって、蓮は近くの木やら蔦やらをサバイバルナイフで器用に切りながら、あっという間にこんもりと材料の山を作った。

「京子さんには、この葉っぱを編んでほしいんだ。こうやって・・・」
「あ!わかりました。布みたいにすればいいんですね」
「正解」

目的地が定まれば、キョーコの作業は早い。
二人でかかればあっという間にベッドになるらしい敷物と、簡単とは言い難い骨組みのテントっぽい小屋が出来上がる。
入口に垂らされた植物の織物カーテンは無人島の雰囲気満載だ。

「ふわぁ~!あっという間にできちゃいましたね」
「うん、手伝ってくれたからだよ。相変わらず手際もいいね」

二人のやり取りをスタッフは疑問に思うこともなく、撮影は続く。

「さて、次は日が暮れるまでに食材の調達だ」
「海の食材ですか?山の食材ですか?」
「どっちにしようか?」
「あ、山の食材だけとかなら私が調達してもいいんですか?」

ディレクターをちらりと見ると、OKが出た。

「なら決まりだ。君はこのあたりで何とかなりそうな食材を見つけてくれる?それと、調理器具も」
「調理器具?」
「うん、さっきの大きな葉っぱとか、焚火用の木片とかね」
「了解です!」
「じゃあ、俺は海へ・・・カメラさん一緒に行きます?できれば、彼女が心配なので二手に分かれてもらえると助かります」

LMEの看板俳優なのだから、もし何かあったらそれこそ困る。だが、意外にも蓮はこういうサバイバル生活に抵抗がないらしいのは、スタッフには見て取れた。

本当は、持ち物プラスαの部分はキョーコの持参した調理器具や調味料の類。けれど、この見目麗しい人気俳優はそれに頼らずにサバイバル生活を成立させようとしているらしい。

(こいつは・・・予想外なんてものじゃない)

もちろんスタッフはハンディカメラを手にし、二手に分かれてついていったのだが、二人の狩猟テクニックに唖然とするばかり。あっという間に食べられるものを選別していく姿に黙ってカメラを回すしかなかった。

蓮は流石に上半身をさらすまではしなかったものの、海に潜るとあっという間に魚や貝類を捕獲していく。1時間足らずの間に海と山の食材が手に入り、簡易かまどが組み上げられ、待ってましたとばかりに火も熾され調理が始まった。


葉っぱで蒸した大きな魚と山の芋
二枚貝の石焼がその日の夕飯になった。

スタッフも魚をご相伴にあずかり、思いのほか充実した夕食に舌を巻いた

「うん、おいしいね」
「あ、お口に合いますか?ちょうどむかごが見えたので、芋があることは分かったんです。掘り出すのに少し苦労しましたけど・・・」

と、遠い目をしているとスタッフがうん、うんと相槌を打った。

「ほくほくしておいしいよ」
「えへへへ、味付けはお塩だけなのですごくシンプルで申し訳ないんですけど」
「いや、京子さんの食事はちゃんといつも美味しい」
「ありがとうございます。このお魚、すごく立派ですね」
「うん、たまたま。二人分には多いくらいだね」

ひとしきり夕餉を楽しみ、一息ついた。

「すごく綺麗な星空ですね」
「そうだね。すごく綺麗だ」

食後の空には夏の星座がまぶしく光り、時間をおいて薄い月が昇る。

ああ、ここにスタッフがいなければ、もっといいのに・・・と思いながら空を見つめる。
都会の喧騒を忘れるくらい幻想的な星空を見た一日目の夜だった。





(続く)



あ、言っとくけど、桃はないのよ~~|д゚)チラッ

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コメント

コメント(4)
敦賀蓮のサバイバル生活!
いや、面白そうだと思ったんですが、「天下のLMB! 天下の敦賀蓮を、無人島に放り込むとは自殺行為じゃないのか?」…と思ったけれど、キョコがアシストについてるなんて、やっぱりお仕事じゃ無かったらって思っちゃうよね、蓮様( *´艸`)
でも、マジでサバイバルナイフや自生している葉っぱやら、お魚さん取ってきたりして自活しちゃってますが、クーパパとキャンプとかして子供の時から『何でもできる役者』目指してたのかな?
この進み方に、ハンディカメラ持ってるスタッフさんとか不思議に思ってないのが逆に不思議だったり、1日目があまりにつつがなく終わっていくと、何かありそうな期待を持ってしまうんですが、私(^▽^;)ワクワク

山崎由布子

2019/11/09 00:05 URL 編集返信
かばぷー
Re: 敦賀蓮のサバイバル生活!
> 山崎由布子様

一瞬、変換ミスにドキッとしちゃいました。(自分がやってたかと思ったのです)
最近予測変換が変に邪魔してうっとおしいですね。私は小文字で書きたいの!と思っても大文字になってたり・・・
便利だけどそうとも言えない時代なんだという気がします。

さて、カメラマンさんが不思議がり、違和感を覚えるかどうかって?
そりゃ、思ってもらわないとお話すすみません~~な感じです。
期待、期待・・・どうしよう、あんまり望めないかも。
今回のお話はさらっと内容なので、物足りないかもしれません。でも、こういうのも書きたいときもあったんでーす。ということで、ご容赦くださいね。

かばぷー

2019/11/09 09:19 URL 編集返信
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このコメントは管理人のみ閲覧できます

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2019/11/12 22:31 編集返信
かばぷー
Re: てっきり
> RY〇 様

初コメントをありがとうございます。
うっかり、ぽろりと何気に親しいそぶりを暴露してしまう蓮さんは、絶対確信犯ですよー(えへ♪)
そんなに萌えるお話ではないかもしれませんが、お楽しみくださいね。

かばぷー

2019/11/16 19:26 URL 編集返信
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