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憂鬱な彼と曇り空 1

『雨降り…』 前のお話が済んで、次は曇り空よね~なんて、勝手に次のお話に…。
アナウンサー蓮&キョコさん 付き合い始めてから、ラブラブのお話が書きたかったの。
でも、書き始めたら、全然ラブラブにはほど遠く、暗い…。さすが、曇天。
ハピエン確実ですけど、前半は微妙に暗いです。
しかも、年末年始に安○アナをやたらと見かけたので、思いついたネタ。本当はもっと地味な仕事をウチの蓮さんにはさせたいわ。
あんまり長くはしないつもりですけど、どうぞ懲りずにお付き合いくださいませ。

「雨降りに花開く恋心」

あの日の夜に何があったか?【番外編1】【番外編2】【番外編4
恋愛観察記録 by社 【番外編3】
の続きです。
どうぞお楽しみください。(^∇^)ノ


憂鬱な彼と曇り空 1



ここは、LMEテレビ局
入社6年目の人気イケメンアナウンサー、敦賀蓮は年末の特番に向けて、いつも以上に忙しい毎日を送っていた。
日々芸能人なみのスケジュールをこなす彼が、今更、何故そんなに忙しいか?
何故なら、彼が今抱える仕事は、LME歌謡祭の司会だったからだ。

年末に開催されるこの歌謡祭は、某局の年越し歌謡ショーに匹敵する規模を誇る。
その司会を任された蓮は、秋ごろから入念な打ち合わせ等で忙しい日々を送っていた。

日々のニュースにバラエティー、地方のロケーションにナレーション。
休暇はいつ取っただろうか?
愛しい彼女とデートをしたのは、いつだっただろうか…?


「キョーコ、ごめん…。次のオフ、ダメになった。」
「お疲れ様です。身体のほうが心配です。大丈夫ですか?」
「うん…。実際疲れた…。」
「ちゃんとおやすみ取れないと、倒れちゃいますよ?組合に言いましょうか?」

「ん…。大丈夫。」

コテン…と分厚いファイルを抱えたキョーコの肩に頭を預ける。
久しぶりの彼女のぬくもり…。
このまま、唇を奪ってしまいたい。
だが、それもままならない。

“…ポーン…”

目的階への到着を知らせる、エレベーターの無機質な音。
蓮は扉が開く前に、ゆっくりとキョーコの肩から頭を離した。

ドヤドヤと入ってくる人たちに紛れるように、すべり出ていく蓮。
視線はキョーコに残したまま、切なく視線を絡ませたままで、無情に閉まる扉。
こんな僅かな逢瀬も一週間ぶりだった。


蓮がキョーコに告白したのは2ヶ月前。
それはまだ夏の盛りだった。

春の番組改編で、一緒にバラエティー番組を担当することになった後輩アナウンサー。
生意気で、頓珍漢で、一生懸命な後輩に抱いた恋心を自覚するには、時間はさほどかからなかった。
自分でも驚くほど急速に育った恋心。
それを自覚してすぐに、それまでの女性関係は全部清算した。
たまたま誘われただけの、体が必要とするときだけの女性たちだったから、未練など欠片も無い。

キョーコに思いを寄せる男の存在に焦り、嫉妬して、キョーコに思いを伝えた。
思いを伝えて、デートして…
ゆったりした時間が過ごせたのは、わずかに片手で足りるほど。

そして今はもう秋。
さらに蓮の仕事は忙しくなり、キョーコも秋クールの担当番組が増えた。

基本キョーコは、早朝の天気予報があるから『早番』が中心。
キョーコの勤務時間は午前5時から午後2時。

それに対して、蓮は『遅番』。
夕方からのニュースやバラエティーがあり、昼ごろから深夜まで働く。
オフが重なることも少なく、残業も日常茶飯事。
蓮の仕事が上がる頃には、キョーコは夢の中にいなくてはならない。

今現在、二人が一緒になれるのは、同じバラエティーの収録のみ。
勿論いちゃいちゃ出来る余裕など、無いも同然。
すれ違う毎日。
溜まりに溜まる、いろんな欲望。

「正直…きついな…」

会えばずっと一緒に居たくて、けれどキョーコの仕事の邪魔はしたくなくて、蓮は自分の中に渦巻く欲望を処理できずにいた。


「れーん。お前、凄~く怖い顔してる。」
「社さん…。」
「何だ?睨むなよ。お前のハードスケジュールは俺のせいじゃない。」
「分かってますよ。そんなこと。」
「キョーコちゃんとデートできなくて、苦しいよな~。」
「……。」
「そんなお前にビッグニュースだ。…むふふふ。」

先輩アナウンサーの社は、変な形の目をして、ぐふふふふ…と不気味に笑う。
蓮で遊ぶ気満々の顔だ。

「年末の歌謡祭な、キョーコちゃんもアシストに入ることになったんだぞ。」
「…え!?それ、どこ情報ですか?本当ですか?」

(おや?食いつきがいいぞ?)
こんなに嬉々として食らいついて来るのは珍しい。と社は思う。

「ふふ~ん。松島部長情報でっす。」
「でも、天気予報は?」
「早番から、日勤に変更!年末年始勤務は別枠で。」

蓮がフリーズする。
しかし、その脳内には…

♪タリラ リラリ ラリラ~(←主よ、人の望みの喜びを by:バッハ)

世界が薔薇色に見えるとはこのことか…。

「どうだ!ビッグニュースだろう!」
「はい。あまりに嬉しすぎてフリーズしてしまうくらいの…。」
「固まるなよ。ホント、分かりにくいぞ、お前。」
「すみません。嬉しいです。」
「そうだろう、そうだろう。これで、キョーコちゃんを村雨に取られる心配が減っ…「は!?」 …あ! 」

社が(しまった!)というように、口を閉じる。

「あの…社さん…それは、どういう…。」

言いにくそうに、もごもごと言い淀む。

「あの…な、キョーコちゃん、人気が高くて、これからスポーツインタビュー増えるんだ。で、村雨がさ…、諦めてないらしくてさ…その…。」

「…へぇ~…」

「(ひゅっ!)怖い!怖いから!蓮!マジ怖いから。」

「それもビッグニュースでしたよ…。ありがとうございます。」

“ふえ~ん”と涙する社をあとに、アナウンス部に戻ると、キョーコの欄には『直帰』とあった。

(でも、もう少し…もう少ししたら、時間が取れる。)

逸る気持ちを押さえながら、蓮はキョーコにメールを打った。

『会いたい』




(2に続く)


勢いで始めてしまったので、ちょっと説明長いです。
また村雨ですよ~。私の中では○たろーより好き。
やつは嫌いなので、我が家に出てくることは…あるのかなあ?
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Comment

今晩は。
好きな作品の続編更新公開ありがとうございます。拝見出来て嬉しいです。
うーん、なんか蓮さんが独りよがりの独占欲で
キョーコちゃんを怒らせる予感がします。
個人的に私も馬鹿太郎は大嫌いなので登場しない
のが大変嬉しいです。
続きを楽しみにさせて下さいませ。
ありがとうございました。
  • 2016-02-12│21:46 |
  • みえぶた URL│
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Re: タイトルなし
> みえぶた 様

いらっしゃいませ。
続編を喜んでいただけて、良かった〜。
いや、個人的にラブラブさせてあげたくて、続編を書いちゃいました。
でも、なかなか出来なくて、じれじれするかも。

一人よがりの独占欲に怒るキョコさんですか〜。
新鮮だわー。
メモメモしておきます(^_-)

馬鹿太郎…。なんていい表現。真似していいですか?書くのもいやで、○にしてました。
このシリーズでは、一切出ませんから、安心して下さいませ。

  • 2016-02-12│23:56 |
  • かばぷー URL│
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大人で素敵なお付き合いな二人
わあっ(*´∇`*)あの二人にはしっかりと続きがあったのですね〰っ。嬉しいにゃあ(’-’*)♪
でも、なんだか曇天て、心配なイメージ。あんまりゆっくりと二人で過ごせてないみたいだし。アナウン蓮さん大忙しなのは仕方ないけども〰。う〰ジレジレ(・ω・)

かばぷー様、ショー○ロー嫌いなのですね!ありますよね、キャラに対しては色々と思うところ!
  • 2016-08-24│22:50 |
  • ぽてとたべたい&ぽてとあげたい URL│
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Re: 大人で素敵なお付き合いな二人
> ぽてとたべたい&ぽてとあげたい 様

曇天!まさに曇天!な展開ですよ?
ジレジレしていただけると嬉しいなあ。

このシリーズでは、大体蓮さんが主役です。
前回よりもちょっぴり甘め。ちょっぴりいい男♪な感じになるように書いてみました。
お楽しみいただけると嬉しいな。

  • 2016-08-25│19:26 |
  • かばぷー URL│
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